研究課題/領域番号 |
23K24762
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補助金の研究課題番号 |
22H03505 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
中川 崇 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (40610374)
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研究分担者 |
箭原 康人 大阪大学, 大学院生命機能研究科, 准教授 (60456390)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2024年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2023年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2022年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | NAD代謝 / NAD / 老化 / 骨格筋 / 骨 / DOHaD仮説 |
研究開始時の研究の概要 |
胎児・発達期の低栄養は、将来的な糖尿病や高血圧などの発症リスクが高くなることが知られており、DOHaD仮説として知られている。しかしながら、どういった栄養環境が、どのような分子メカニズムでこうした影響を及ぼしているのかは、現在でも不明な点が多い。NAD (ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)は、ナイアシンやトリプトファンから合成される補酵素であり、さまざまなエネルギー代謝経路に関わっている。本研究では、遺伝子改変マウスやメタボロミクスを駆使することで、NAD代謝によるDOHaD仮説のメカニズムを解明し、早期からの介入法開発へとつなげていく。
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研究実績の概要 |
胎児・発達期の低栄養は、将来的な糖尿病や高血圧などの発症リスクが高くなることが知られており、DOHaD仮説として知られている。これらは単に胎児期や発達期の低栄養が長引いて、将来的な疾患を引き起こすというより、胎児期・小児期の環境要因により代謝適応がうまくいかないと、なんらかの形で個体・組織・細胞に記憶され、将来的な疾患の原因となると考えられている。しかしながら、どういった栄養環境が、どのような分子メカニズムでこうした影響を及ぼしているのかは、現在でも不明な点が多い。NAD (ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)は、ナイアシンやトリプトファンから合成される補酵素であり、さまざまなエネルギー代謝経路に関わっている。本研究では、遺伝子改変マウスやメタボロミクスを駆使することで、NAD代謝によるDOHaD仮説のメカニズムを解明し、早期からの介入法開発へとつなげていくことを目的とした。初年度はNAD synthetase (NADS)のノックアウトマウスを解析し、肝臓でのNADレベルには影響を与えないものの、骨格筋NADレベルを大きく低下させることを見出した。また、骨格筋のNADレベルが低下することにより、筋力や持久力が野生型マウスと比較して低下していた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
NAD synthetase (NADS)のノックアウトマウスを解析し、肝臓でのNADレベルには影響を与えないものの、骨格筋NADレベルを大きく低下させることを見出した。また、骨格筋のNADレベルが低下することにより、筋力や持久力が野生型マウスと比較して低下していた。一方で、1歳齢を越えると骨格筋のNADレベルは正常化することがわかった。しかしながら筋力や持久力の異常は改善していなかった。また、骨格筋RNAシークエンスを行いメカニズムの解析を行なった。
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今後の研究の推進方策 |
本年度実施した骨格筋RNAシークエンスによりNADレベルの低下と老化の両方で影響を受ける遺伝子として概日リズムに関する遺伝子群を見出した。現在概日リズムの異常がどのように骨格筋の機能異常を結びついているのか検討している。またヒアルロン酸代謝についても同様にNADの低下により異常が見られることが分かった。これらについてもどのように骨格筋の機能低下、その記憶となっているのか解析を行う。
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