研究課題/領域番号 |
23K24785
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補助金の研究課題番号 |
22H03528 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
岩部 真人 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (30557236)
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研究分担者 |
山内 敏正 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (40372370)
岩部 美紀 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (70392529)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2024年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2022年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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キーワード | アディポネクチン / AdipoR / 生活習慣病 / アディポネクチン受容体 / 糖尿病 / NAFLD |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病・生活習慣病の克服は、活力ある超高齢社会の実現に向けて、行政上極めて重要な課題である。NAFLDは成人の4人に1人が罹患し、肝癌および肝硬変の主因となりつつある。2027年には欧州5ヶ国と日米でNAFLD治療薬の市場は年間約5兆円に達するとの試算もある。本研究課題の成果は、これまでにない新規糖尿病、NAFLD治療薬の開発の道を切り開き、経済的にも貢献をもたらす可能性があると考えられる。
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研究実績の概要 |
生活習慣病の患者数は増加の一途をたどっており、その原因を解明し先制医療を実現することは、世界的な課題の解決に貢献する挑戦的な取り組みと言える。本研究課題では、①各種遺伝子改変動物を用いたAdipoR1/AR1BPの生理的意義の解明、②AdipoR1/AR1BPの立体構造解析によるAdipoR1活性化メカニズムの解明、③ヒト型AdipoRマウスを用いたAdipoR活性化低分子化合物の最適化を研究計画の3つの柱として、新規アディポネクチン受容体結合タンパク質を介したシグナル伝達機構の解明と生活習慣病治療への応用を目指している。 令和5年度の研究実績 ①各種遺伝子改変動物を用いたAdipoR1/AR1BPの生理的意義の解明:肝細胞特異的AR1BP欠損マウスを作製・解析し、全身の糖・脂質代謝に依存しない、肝臓におけるAdipoR1およびAR1BPの直接の抗糖尿病および抗NAFLD作用を検討した。 ②AdipoR1/AR1BPの立体構造解析によるAdipoR1活性化メカニズムの解明:AdipoR1とAR1BPの複合体について、X線結晶解析による原子分解能での構造解析からその活性化機構の解明に着手し、AdipoRの新たな活性化メカニズムが明らかになった。 ③ヒト型AdipoRマウスを用いたAdipoR活性化低分子化合物の最適化:ヒトへの最適化に向け、「ヒトAdipoR有効性検証モデルマウス」として、ヒト型AdipoRマウスを作製・解析し、AdipoR活性化低分子化合物およびAdipoR活性化抗体が実際に生体内においてヒトAdipoRを介し、抗糖尿病および抗NAFLD効果を発揮することが明らかになった。AdipoR活性化抗体の成果の一部を論文発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請時に予定していた研究項目、①各種遺伝子改変動物を用いたAdipoR1/AR1BPの生理的意義の解明、②AdipoR1/AR1BPの立体構造解析によるAdipoR1活性化メカニズムの解明、③ヒト型AdipoRマウスを用いたAdipoR活性化低分子化合物の最適化、全ての項目において、それぞれ令和5年度に予定していた研究計画は、当初の計画通り進展している。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度においては、当初予定していた研究計画について、概ね達成した上、さらに一部の研究計画については、当初の計画以上に進展している。そのため、本研究課題の推進において、研究計画等に大幅な変更の必要性は低く、当初の計画通り研究を推進する予定である。さらに令和5年度に新たに明らかにすることが出来たAdipoRの立体構造情報および新たに取得したAdipoR活性化抗体(成果の一部は論文発表済み)を用いて本研究課題の進展を加速させていく。
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