研究課題/領域番号 |
23K24840
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補助金の研究課題番号 |
22H03584 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60060:情報ネットワーク関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
木村 達明 同志社大学, 理工学部, 准教授 (00834673)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2025年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
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キーワード | UAV / 空中基地局 / 分散制御 / 確率幾何 / beyond5G / 自律分散型制御 / ゲーム理論 / ハンドオーバ / 自律分散制御 / 最適配置問題 / 無線エナジーハーベスティング / 5G |
研究開始時の研究の概要 |
UAV (unmanned aerial vehicle) 空中基地局は,機動性を生かしたオンデマンドな通信環境の展開が可能な,近年注目される通信パラダイムである.現在盛んに研究されている集中管理型のUAV空中基地局の制御法は,制御に要する情報収集のオーバーヘッドや,中央制御サーバとの通信遅延のため,広範囲なネットワークやユーザのダイナミクスが大きい場合には迅速な対応が困難となる.本研究では,UAVの局所的な情報に基づいて相互の連携により制御を行う自律分散型制御の実現に向け,その通信特性を表現する現実的な数理モデルと解析法,および,自律分散型の配置・経路・リソースの制御法の確立を目指す.
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研究実績の概要 |
2023年度は,Unmanned Aerial Vehicle (UAV) 空中基地局ネットワークにおける自律分散型配置制御法の開発とその理論的な通信性能解析の検討を進め,また,関連する,より一般的な無線ネットワークを対象とした通信解析や制御法の開発を行った.まず,UAV空中基地局の自律分散型最適配置法に関しては,現実的な見通し内 (line-of-sight: LoS) および見通し外 (Non-LoS: NLoS) 環境を考慮した手法を,ゲーム理論のアプローチを用いて開発した.UAVと地上ユーザ間の通信路は一般の地上基地局ネットワークと比べLoS環境が確保しやすいため,UAV空中基地局ネットワークではLoS/NLoS環境の考慮が重要となるが,既存のUAV空中基地局の制御や通信品質解析の研究の多くは,空間的に独立な確率的LoSモデルを採用しており,現実的な空間相関のあるLoS/NLoS 環境を考慮できていない.そこで本研究では,空間内の各地点間のLoS/NLoS環境が与えられたもとでの自律分散型最適配置法を新たに考案した.今後はこれらの成果をまとめ,国際会議や論文誌での発表を行う.また,昨年度に検討した高度の異なるUAVからなるUAV空中基地局ネットワークにおけるハンドオーバ特性の解析を,UAVおよび地上ユーザのモビリティに関して複数のシナリオを考察してより一般的な枠組みでの解析を実施し,さらに,ハンドオーバ回数の期待値の理論式に対する扱いやすい形の近似公式を構築した.本研究成果は IEEE Communications Letters に採録された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
UAV空中基地局ネットワークの制御については,計画通りに現実的な制約条件を考慮した手法を新たに考案できた.また,ハンドオーバ特性に関する新たな解析結果を得て論文の形にまとめることができた.以上より,本研究はおおむね順調に進展していると言える.
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今後の研究の推進方策 |
2023年度に得られた成果は国際論文誌や国際会議などの対外発表を行う予定である.また,自律分散型の経路制御手法の開発や,自律分散型制御を行うUAVのモビリティモデルの確立を今後進める.
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