研究課題/領域番号 |
23K24843
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補助金の研究課題番号 |
22H03587 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60060:情報ネットワーク関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
後藤 佑介 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 准教授 (10551038)
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研究分担者 |
義久 智樹 滋賀大学, データサイエンス学系, 教授 (00402743)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2025年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 低遅延 / 再生待ち時間 / スケジューリング / データ配信技術 / 超解像 / ライブ配信システム / 待ち時間 / 再生途切れ / マルチキャスト / ライブ配信技術 |
研究開始時の研究の概要 |
ライブ配信において映像データ受信時の待ち時間および視聴中の再生途切れといった遅延時間を短縮するとともに,視聴時の映像を再生処理時に高解像度化して品質を高めるライブ配信技術を構築する.これまでの研究では,ライブ配信システムにおける映像配信で発生する遅延と映像視聴で要求される品質はトレードオフの関係にあり,両方を満足するライブ配信サービスは存在していなかった.研究代表者らは,高品質映像のライブ配信においてデータを複数のセグメントに分割して複数のチャネルで効率良く配信するスケジューリング技術,およびデータ受信後に端末内で映像品質を高める超解像処理技術をそれぞれ導入することで,上記目的を達成する.
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研究実績の概要 |
本研究課題では,ライブ配信において映像データ受信時の待ち時間および視聴中の再生途切れといった遅延時間を短縮するとともに,視聴時の映像を再生処理時に高解像度化して品質を高めるライブ配信技術を構築する.本年度は,基本機能を無料で利用して追加機能に課金するフリーミアムサービスに基づいて,映像データ受信時の待ち時間および視聴中の再生途切れといった遅延時間を短縮する分割放送型配信のスケジューリング技術の開発を行った. 動画配信サービスの多様化にともない,フリーミアムサービスに対する注目が高まっている.フリーミアムサービスに課金していない非課金ユーザは,動画の再生中に一定間隔で広告コンテンツが複数回挿入されるため,視聴意欲が低下する.一方で,課金ユーザは,動画の再生中に広告コンテンツが挿入されず,視聴意欲を最後まで維持できる.本研究では,フリーミアムサービスにおいて動画データ受信時の待ち時間を短縮するスケジューリング手法を提案し,分割放送型配信システムに導入して有用性を評価する.提案手法では,非課金ユーザは広告コンテンツと動画コンテンツを両方受信する一方で,課金ユーザは動画コンテンツのみを受信する.サーバは,使用する帯域幅を削減でき,より多くのセグメントを配信することで,ユーザの待ち時間を短縮できる.提案手法を導入した分割放送型配信システムによる評価では,課金ユーザの待ち時間が非課金ユーザに比べて短縮することを確認した.また,実際のネットワーク環境を想定した提案システムによる評価では,セグメントの受信処理および再生処理の影響で,シミュレーション評価に比べて待ち時間が長大化することを示した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
映像データ受信時の待ち時間および視聴中の再生途切れといった遅延時間を短縮するスケジューリング手法を提案するとともに、スケジューリング手法を導入可能な映像配信システムを設計,実装し,スケジューリング手法の有用性を評価した。また、期間中に、英語発表件数(査読有)を7件、日本語発表件数(査読無)を6件作成した。
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今後の研究の推進方策 |
一つ目は,フリーミアムサービスに基づいて映像データ受信時の待ち時間および視聴中の再生途切れといった遅延時間を短縮する分割放送型配信のスケジューリング技術の開発である.今後は,他の既存のスケジューリング手法との比較評価を行う.また,課金の有無に応じて配信する動画の品質が異なる場合におけるスケジューリング手法を提案する. 二つ目は,ベクトル量子化を用いた動画圧縮手法の評価である.ファインチューニングしたフレームの重みを用いて次のフレームをファインチューニングすることで,動画圧縮の処理時間を短縮し,一定時間内でより多くのフレームをファインチューニングする.今後は,ファインチューニングしない方法を適用した動画圧縮モデルと画像類似度を比較評価する.
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