研究課題/領域番号 |
23K24880
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補助金の研究課題番号 |
22H03624 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
掛谷 英紀 筑波大学, システム情報系, 准教授 (70334050)
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研究分担者 |
星野 准一 筑波大学, システム情報系, 准教授 (40313556)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2026年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2025年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2024年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 3次元画像工学 / 拡張現実 / 立体映像 / 3次元画像工学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究プロジェクトでは、日常生活環境に溶け込むシームレスな複合現実感を生成する技術基盤を構築する。具体的には、透過型高精細裸眼立体ディスプレイ技術と、観察者の目の周辺に高密度光線空間(ライトフィールド)を生成する技術の2つのテーマに取り組む。これらの技術を応用し、焦点調節が任意の奥行きに合わせられる携帯モニタやニアアイディスプレイを実現することを目指す。さらに、開発された映像技術基盤を用いて、ハードウェア組み込み型広告という新たな概念を創出する。
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研究実績の概要 |
本研究プロジェクトの目的である時分割パララックスバリアによるシームレスな複合現実環境を実現するため、初年度は主に時分割パララックスバリアによる光線空間の再生に取り組んだ。しかしながら、この方法では提示画像の輝度の確保が難しいことと、広い視域の確保が難しいという問題があった。そこで、初年度では同時に入り合いフレネルレンズを用いた粗インテグラルイメジングによる光線再生手法の開発にも取り組んだ。初年度はレンズアレイの要素レンズとしてサイズの大きいレンズを選択していたため、隣接する要素画像間の視差が大きく、それらを入り合いレンズでブレンドするときにボケの量が大きくなる、要素画像間の不連続性が残るといった問題があった。そこで、昨年度はその問題を解消するため、サイズの小さな入り合いフレネルレンズを要素レンズに用いて、それにより粗インテグラルイメジングによる光線空間再生を実現するシステムを構築した。その結果、提示像の不連続性が解消すると同時にボケが小さくなり、ホログラム写真に近い画質を有する実像型、虚像型空中立体像を提示することに成功した。この方式では要素レンズが小さくなることで視域が狭くなるという問題があるが、それを解決するために観察者のフェーストラッキングを導入し、観察者が広い視域にわたって立体像を観賞できる環境を構築した。この方法では、要素画像が小さくなり、その数が増えることに応じてレンダリングの必要な計算量が大幅に増加するが、マルチパスレンダリングを導入することで、要素画像数が多い場合もリアルタイムに立体像を提示することに成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実現した狭ピッチ入り合いフレネルレンズを用いたインテグラルイメジングによる空中立体像は、各所の展示で極めて高い評価を受けており、実用に資するとの評価を受けているため。
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今後の研究の推進方策 |
今後はこれまでに開発した狭ピッチ入り合いフレネルレンズを用いたインテグラルイメジングを拡張現実に応用するため、半透過型のレンズアレイを開発し、それを用いた光学シースルーの空中立体像提示装置を開発することを計画している。
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