研究課題/領域番号 |
23K24922
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補助金の研究課題番号 |
22H03666 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61050:知能ロボティクス関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山下 淳 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (30334957)
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研究分担者 |
淺間 一 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (50184156)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2024年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
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キーワード | SLAM / 地図生成 / 自己位置推定 / 透明物体 / 偏光 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,ガラスなどの透明物体が存在する環境において,LiDAR(測距センサ)と偏光カメラを搭載した移動ロボットによって自己位置推定と環境地図生成を同時に行う新規なSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)手法の構築を目的とする.本研究では,透明物体と非透明物体の両者を含んだ環境地図生成を行い,高精度に自己位置推定を行う手法を新規に構築する.
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研究実績の概要 |
従来のSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)では透明物体が存在する環境は想定されておらず,対応が不可能であった.そこで本研究では,透明物体が存在する環境において環境地図を高精度に生成し,その結果を用いて移動ロボットの自己位置推定をロバストかつ高精度に行う新規SLAM手法を構築する.具体的には,非透明物体はどの方向から見ても同じように見えるが透明物体は特定の方向から照射した光線のみを強く反射すること,および,物体からの反射光は偏光しており透明物体は非透明物体と比較して偏光の割合が大きいこと,の2点に着眼し,透明物体と非透明物体の両者を含んだ環境地図生成を行い,高精度に自己位置推定を行う手法を新規に構築する. 本研究では,(1) LiDARを用いた透明物体SLAM,(2) 偏光カメラを用いた透明物体SLAM,(3) LiDARと偏光カメラを用いた透明物体存在環境におけるSLAM,の順にSLAM手法の研究を行う. 本年度は,(1) LiDARを用いた透明物体SLAMに取り組んだ.具体的には,LiDARを用いて非透明物体に加えて透明物体を検出する手法を新規に構築した.物体までの距離・物体表面の特性・物体表面の入射角と,レーザ光の反射強度の間に成立する関係の定式化を行い,その関係を用いた透明物体と非透明物体の識別手法を構築した.加えて,同じ方向にレーザ光を複数回照射可能なマルチエコー型のLiDARを用いることで,透明物体からの反射光と,透明物体を透過して奥にある物体からの反射光を取得し,両方の反射光を解析することにより,透明物体の位置を推定する手法を構築した.地図生成と自己位置推定に関しては,環境をグリッドに分割し,各グリッドの占有確率に加えて透明物体である確率を推定し,透明物体確率を考慮することで精度とロバスト性を向上させる手法を構築した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(1) LiDARを用いた透明物体SLAM,(2) 偏光カメラを用いた透明物体SLAM,(3) LiDARと偏光カメラを用いた透明物体存在環境におけるSLAM,の順に研究を進める計画に対して,(1)の内容を構築することができたため,おおむね順調に進展している.
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今後の研究の推進方策 |
(1) LiDARを用いた透明物体SLAM,(2) 偏光カメラを用いた透明物体SLAM,(3) LiDARと偏光カメラを用いた透明物体存在環境におけるSLAM,の順に研究を進める計画に対して,(1)の内容を発展させ,(2)および(3)の内容を構築することを目指す.
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