研究課題/領域番号 |
23K24936
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補助金の研究課題番号 |
22H03681 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61060:感性情報学関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
長田 典子 関西学院大学, 工学部, 教授 (50368453)
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研究分担者 |
張 帆 関西学院大学, 工学部, 助教 (30825328)
荷方 邦夫 金沢美術工芸大学, 美術工芸学部, 教授 (40347357)
澁田 一夫 宮城大学, 事業構想学群, 教授 (40879912)
井村 誠孝 関西学院大学, 工学部, 教授 (50343273)
破田野 智美 (竹澤智美) 甲子園大学, 心理学部, 講師 (50425039)
飛谷 謙介 情報科学芸術大学院大学, メディア表現研究科, 准教授 (50597333)
杉本 匡史 阪南大学, 国際学部, 准教授 (50761342)
山本 倫也 関西学院大学, 工学部, 教授 (60347606)
橋本 学 中京大学, 工学部, 教授 (70510832)
橋本 翔 西南学院大学, 商学部, 講師 (80756700)
都賀 美有紀 関西学院大学, 工学部, 助教 (90774050)
山崎 陽一 長崎県立大学, 情報システム学部, 准教授 (90780148)
中 貴一 関西学院大学, 工学部, 助教 (70981520)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2024年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2022年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 感性個人差指標 / 感性転移 / 個人最適化 / ビスポークAIサービス / 触感プロセッシング |
研究開始時の研究の概要 |
豊かで持続可能な社会を実現するためには、一人ひとりの感性(捉え方)の違いに起因する多様な幸せ(Well-being)の状態をきめ細かく把握し、個人に最適化したサービスを提供することが求められる。本研究では、個人の多様な感性を表現可能とする新しい感性個人差指標Affect-Xを構築する。あわせて客観的に計測・推定するための意識的・無意識的な心的状態の計測技術を開発する。さらにAffect-X指標と計測技術をサービスデザインに活用し、個人に最適なサービスを提供するビスポークAIサービスの基盤を確立する。本技術により、個人の感性の違いを反映した最適なサービスの提供が可能になる。
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研究実績の概要 |
本研究では、個々人に固有な感性的特性を表現可能とする新しい感性個人差指標Affect-X の構築を目指すとともに、指標を再現性良く計るための意識的・無意識的な心的状態の計測・推定技術の開発を行う。3つの課題に対する本年度の実績は以下のとおりである。 【研究課題1】個人の感性的特性を表現可能な感性個人差指標Affect-Xの開発:人間の感性における個人特性を表現するための統合モデルAffect-Xとして、物性層-印象層-価値・感情層からなる階層モデルを提案した。また本モデルに基づいた五感および価値に関するモデル構築を行った。具体的には布柄質感、加飾フィルム、音楽和音、飲料、香料、空間認知など、計10種類のドメインに対する個人特性のモデルを構築した。 【研究課題2】意識的・無意識的な心的状態の計測・推定技術の確立:個人の心的状態の客観的計測を目的として、まず多様な対象やモダリティを対象に、心理学・神経科学の両面から妥当性を有する生理・心理・行動データが対応付いた精密な感性データセットの構築を行った。具体的には動画視聴、触覚体験、味覚体験、空間認知等における感性データセットを収集した。 【研究課題3】個人最適化によるビスポークAIサービスの基盤確立:課題1で統計的に得られたAffect-Xプロトタイプモデルに基づき、転移学習を活用して、 あるドメインにおける感性プロフィールから他ドメインにおける感性プロフィールの予測を行う(感性転移)技術を開発する。今年度は同じドメイン内(布柄質感認知)での感性転移を行うアルゴリズムを開発した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究課題1については、計画当初は五感それぞれに対する具体的なモデルをたてることを目標としていたが、実際にはその2倍となる10種類のドメインに対するモデル構築を行うことができた。研究課題2についても、3つのドメインについて、良好なデータセットを構築することができた。研究課題3については、感性転移を行うアルゴリズムの実装は終わり、精度面での改良が課題となっているが、見通しは得ている。 これら成果について、論文3編、学会発表32本等にまとめることができたため、概ね順調に進展していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
研究課題1については、前年度構築した複数の具体的なモデルデータを用いて、アフェクトXの妥当性検証を行っていく。 研究課題2については、AI技術を用いてマルチチャネル、時系列による主観的情報と客観的情報を融合した心的状態の推定モデルの構築技術の開発に取り組む。研究課題3については、引き続き感性転移アルゴリズムの開発に取り組む。
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