研究課題/領域番号 |
23K24954
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補助金の研究課題番号 |
22H03699 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62020:ウェブ情報学およびサービス情報学関連
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研究機関 | 高知工科大学 |
研究代表者 |
佐伯 幸郎 高知工科大学, データ&イノベーション学群, 准教授 (40549408)
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研究分担者 |
吉田 真一 高知工科大学, 情報学群, 教授 (30334519)
妻鳥 貴彦 高知工科大学, 情報学群, 准教授 (60320123)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2022年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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キーワード | 生涯学習 / 学習支援 / 自助 / 暗黙的互助 / 在宅高齢者 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,超高齢化社会の中で必要となる継続的な自助・互助体制の構築を目的として,在宅高齢者や認知症当事者に対し,バーチャルエージェント(VA)を通じた生涯学習を核とした積極的自助と,その裏で暗黙的に行われる互助の実現を支えるシステムを開発する.提案するシステムでは,これまで高齢者らにとって心理的障壁の高かった距離の近い互助ではなく自身の自助として行う生涯学習が,相互に影響し暗黙的なうちに互助となる.これにより,本来「人と人同士」が関係することで可能であった互助を自身の中で閉じた形で行うことができ,在宅高齢者の孤立の防止,互助にかかる人的リソースの不足などの問題を解決することが可能となる.
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研究実績の概要 |
本年度の研究は、研究を進めるための環境作りおよび研究体制の構築と、被験者用実験に必要となるソフトウェア・ハードウェア両面から整備を行っている。ソフトウェアとしては特にバーチャルエージェントやチャットボットを通じた会話ベースの情報収集システムの構築と、得られた情報からの情報抽出などについての手法に関するもの、学習管理システム(LMS)に対するデータ入出力の連携に関する検討などを行った。特に、学習データの取得については、xAPIによる細粒度学習ログを取得できるよう既存のLMSを拡張し、xAPIで使われるLearning Record Store (LRS)を本システムの学習行動ログ蓄積DBとして利用できるよう開発を行っている。 ハードウェアとしては、バーチャルエージェントの制御に要し、各家庭に設置することを想定した簡易サーバ、学習管理システムを動作させるためにインターネット上に公開することを想定するサーバを導入し、また得られたデータなどを高度な機械学習アルゴリズムなどにかけることを想定した計算処理用GPUの導入を行っている。 また、当初の計画には入っていなかったが、生成型AIを利用した学習コンテンツの生成、検証などを行うために大規模言語モデルをAPIを通じバーチャルエージェントなどと連携可能にするシステムについても検討を行った。 また、研究全体を遂行するにあたり、これまでも共同で研究を行ってきた神戸大学の研究者と研究内容に関するディスカッションを頻繁に行い、研究全体の方向性やシステム開発についての打ち合わせを行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
対話形式での情報収集より学習用データの抽出を行うことを当初予定していたが、自然言語での会話から目的とするデータを精度よく抽出することが困難であった。そのため、個人に適応した学習用データをいかに得るか、という部分について、個人の会話から得られたデータをもとに生成型AIを利用し関連する学習用データを生成する方向の検討に大きくシフトしようとしているためである。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進については基本的な方向性は当初計画通り進めるものとする。一方で2022年度の研究であきらかになった言語処理の難しさについては引き続き大規模言語モデルを用いた生成の方向で検討していく予定である。
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