• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

実践的知識のための思考語いに基づく研修法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 23K24959
補助金の研究課題番号 22H03704 (2022-2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2022-2023)
応募区分一般
審査区分 小区分62030:学習支援システム関連
研究機関和歌山大学

研究代表者

松田 憲幸  和歌山大学, 社会インフォマティクス学環, 教授 (40294128)

研究分担者 京極 真  吉備国際大学, 保健医療福祉学部, 教授 (50541611)
池田 満  北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (80212786)
小倉 光博  和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (90326364)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2026年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2025年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2024年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
キーワード実践的知識 / メタ認知 / 自己調整学習 / 看護教育 / 医療サービス / 教育工学 / 実践知 / 経験学習 / オントロジー工学 / オントロジー
研究開始時の研究の概要

複雑な問題に直面する看護現場において,患者の価値観を尊重し,医療サービスに関わる多職種協働の強みを発揮するには,自分の思考に閉じてしまわずに,自分の考え方と異なる立場の考え方を客観的に吟味し,異なる立場の人と一緒に考えることができる高次な思考スキルが必要とされている.本研究では,このような高次な思考スキルとそのスキル習得のための学習スキルを合わせて看護思考スキルと称する.本研究課題は,思考の誤りの体系を基礎とした,個人の思考と他者対話との同型性を学ぶ指導教材を開発し,病院組織のための研修法の確立を目指す.

研究実績の概要

病院組織と連携して,他者対話と自己内対話の同型性への気づきを促す看護思考法研修を開催し,思考の誤りの体系を基礎とした,実体験を通して将来に活用できる知識構築を学ぶ指導教材を開発し,病院組織のための研修法の確立を目指し,我々がこれまで構築してきた看護思考オントロジーを基盤とし,当該年度に開催した研修で認めた看護思考の誤りを加えつつ,看護思考法の学習を促す教材の開発,および,看護思考研修モデルの洗練化に取り組んだ.実際に病院と連携し,約2か月を単位とする研修を,三回開催し,看護師長と看護副師長12名が参加した.いずれの研修も昨年度に開催した研修で講義と教材の解説を受講した看護師を対象としており,実体験の陳述を通して思考を診断し,指導を行った.収集した事例(ケース)を診断した結果,「論証外の言及がある」や「指針が葛藤を表さない」,「複数の判断が分離できていない」など看護思考の誤りを見出した.収集したケースのトピックには,救急搬送の事例,終末医療,食事制限,患者の希望への対応事例,嚥下紹介である.研修の指導者が宿題として提出された看護ケースについて,看護思考の問題点や原因,解決方法,その効果を,過去の診断を基に指定する診断支援機能を改良した.また,ケースを執筆した看護師へ,思考の問題点を伝えるための教材として,研修指導者の診断に応じて資料を自動生成する機能を実装した.引き続き,看護思考の指導実践を通して,教材の設計と試作,研修への導入を進め,看護思考の誤りの体系化と,教材開発を行う.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

病院との連携を通して看護師12名の参加を得て看護思考法研修を開催し,看護思考を診断して指導を実施した.それぞれの指導について,問題点と原因を整理し,看護思考の誤りの体験の洗練化を通して,思考の問題点に焦点を当てた教材の開発に着手した.また,指導者による診断を支える講評支援機能の開発に着手できた.

今後の研究の推進方策

引き続き,病院と連携して看護思考の指導実践を通して,看護思考の誤りを診断し類型化を行う.また,類型化した誤りをベースとした看護思考の誤りを顕在化する教材を開発する.具体的には,指導者による診断において,過去の誤りの描画インターフェースの設計を見直す.指導者が,過去の診断から思考の問題点を指定することで,その事例を参照したり,関連する原因同定や解決助言,効果示唆を絞り込む機能を検討している.また,引き続き,指導者の診断に応じて,研修参加者へ提供する思考の問題点を明示した資料を自動生成する機能の開発に取り組む.指導者が入力した問題指摘に応じて,看護師のケースから問題点に焦点を当てた資料を生成して研修参加者がシステムを通して閲覧することができる.

報告書

(2件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 身体障害領域におけるポジティブ作業評価の尺度特性 妥当性・信頼性・解釈可能性の検討2024

    • 著者名/発表者名
      野口 卓也 , 京極 真
    • 雑誌名

      作業療法おかやま

      巻: 33 ページ: 40-40

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Structural validity and internal consistency of a hypothesized factor structure of the Fugl-Meyer Assessment of the upper extremity2022

    • 著者名/発表者名
      Yuta Tauchi and Makoto Kyougoku and Yuho Okita and Takashi Takebayashi
    • 雑誌名

      Topics in stroke rehabilitation

      巻: 30(5) 号: 5 ページ: 1-11

    • DOI

      10.1080/10749357.2022.2070361

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] ポジティブ作業評価における関与度推定システムを活用した作業療法実践の臨床有用性 事例報告2022

    • 著者名/発表者名
      野口 卓也 and 京極 真
    • 雑誌名

      作業療法

      巻: 41(5) ページ: 592-601

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 【今あらためて「対話」を問う-オープンダイアローグ時代の深化と進化-】多職種連携における対話2022

    • 著者名/発表者名
      京極 真
    • 雑誌名

      精神科治療学

      巻: 37(10) ページ: 1111-1115

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 作業中心のEvidence-based practiceにおけるコンピテンシーの質的解明2022

    • 著者名/発表者名
      廣瀬 卓哉 , 寺岡 睦 , 京極 真
    • 雑誌名

      作業療法

      巻: 41(6) ページ: 686-693

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 【臨床現場からの研究発信-観察データをどう活かすか-】層別解析と回帰分析 交絡因子を含めた因果関係の証明2022

    • 著者名/発表者名
      京極 真
    • 雑誌名

      The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine

      巻: 59(11) ページ: 1106-1110

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 看護思考法教材デザインのための思考誤りの調査2024

    • 著者名/発表者名
      松田憲幸 , 湯浅眞太 , 武内龍伸 , 岡室優
    • 学会等名
      日本医学看護学教育学会誌
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 身体障害領域の高齢者における作業との結び付きに関する評価尺度の開発2023

    • 著者名/発表者名
      齋藤 駿太 , 京極 真 , 寺岡 睦
    • 学会等名
      日本作業療法学会抄録集
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 思考の訓練~和歌山における看護とAIの共存~2023

    • 著者名/発表者名
      松田憲幸
    • 学会等名
      和歌山保健看護学会学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 招待講演
  • [図書] OCP・OFP・OBPで学ぶ作業療法実践の教科書2024

    • 著者名/発表者名
      京極, 真 , 藤本, 一博 , 小川, 真寛 , 寺岡, 睦 , 清家, 庸佑 , 米山, 智彦 , 作間, 弘彬 , 河本, 聡志 , 松澤, 良平 , 福田, 裕
    • 総ページ数
      239
    • 出版者
      メジカルビュー社
    • ISBN
      9784758320993
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi