研究課題/領域番号 |
23K25051
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補助金の研究課題番号 |
22H03797 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64040:自然共生システム関連
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研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
小山 明日香 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (90812462)
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研究分担者 |
内田 圭 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (40747234)
兵藤 不二夫 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 教授 (70435535)
山本 節子 (鈴木節子) 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (70456622)
小柳 知代 東京学芸大学, 現職教員支援センター機構, 准教授 (80634261)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2025年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2024年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | 森林 / 草原 / 生物多様性 / 生態系管理 / 埋土種子 |
研究開始時の研究の概要 |
長らく人為管理下で維持されてきた半自然草原では、生態系の分断・縮小や管理放棄による生物多様性損失が進行している。本研究では、過去に草原利用された森林が有する履歴効果(レガシー効果)に着目し、過去に蓄積された埋土種子資源から種・遺伝的多様性を復元できるか、草原のレガシー効果を有する森林を草原の生態系修復に活用できるかを検証し、森林―草原生態系の一体的管理による生物多様性保全手法について検討する。
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研究実績の概要 |
本研究は、過去に草原として利用された履歴をもつ森林・草原生態系を対象に、過去の土地利用の履歴効果(レガシー効果)を活用した生態系修復の有効性を検証することを目的としている。特に、草原利用履歴をもつ森林を対象に、草原利用時代に蓄積された可能性のある草原性植物の埋土種子を抽出し、遺伝的多様性評価および炭素同位体分析による蓄積年代の推定をおこなうことで、埋土種子資源を活用した種・遺伝的多様性の回復可能性を検討する。 本年度は、草原利用履歴のある複数の土地利用(継続利用の半自然草原、常緑性人工林、落葉性人工林等)に調査地を設定した。 草原性植物の埋土種子に地上部個体群から消失した遺伝的多様性が存在するかを検証するために、草原性植物の地上部個体の葉試料を採取するとともに、土壌試料を採取し、埋土種子の播出実験を開始した。並行して、次世代シークエンサーを用いて、マイクロサテライトマーカーの開発に必要なDNAゲノムデータを取得し、マーカー開発に着手した。 埋土種子が草原利用時代に蓄積されたものかどうかを検証するための炭素同位体分析をおこなうために、土壌試料を採取し、顕微鏡下で土壌から種子を抽出する作業に着手した。また、土地利用の変化に伴う地上部植生の変遷と土壌炭素蓄積の関係を検証するために、土壌試料の一部を用いて土壌特性の分析をおこなった。 研究によって得られた直接または間接的成果の一部について、雑誌論文への公表および学会発表をおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画通り調査地を設定し試料収集に着手した一方で、感染症の流行や異常気象により一部の野外調査およびそれに伴う分析の遂行にやや遅れが生じた。遅延した野外調査および分析は次年度以降に集中的に行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今後、遺伝解析および同位体分析のための試料収集を継続するとともに、これまでに収集した試料を用いて分析作業を開始する。特に、埋土種子の遺伝的多様性評価のために、対象とする草原性植物のマイクロサテライトマーカーを開発し、地上部個体の葉試料および播出実験で得られた実生試料からDNAを抽出し、遺伝解析をすすめる。また、埋土種子の蓄積年代の推定のために、土壌から埋土種子を抽出する作業を継続し、埋土種子の放射性炭素同位体分析をすすめる。
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