| 研究課題/領域番号 |
23K25075
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| 補助金の研究課題番号 |
22H03821 (2022-2023)
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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| 研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
小倉 智史 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (40768438)
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| 研究分担者 |
海老原 志穂 京都大学, 白眉センター, 特定助教 (30511266)
杉山 雅樹 京都外国語大学, 外国語学部, 准教授 (30773824)
宮坂 清 名古屋学院大学, 国際文化学部, 准教授 (50734000)
星 泉 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (80292994)
熊谷 瑞恵 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 連携研究員 (80625830)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2026-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2025年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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| キーワード | ヒマラヤ西部 / チベット系ムスリム / バルティ語 / 牧畜文化 / ヌールバフシーヤ / バルティスタン / チベット・アイデンティティ / 牧畜 |
| 研究開始時の研究の概要 |
本研究課題は、インド・パキスタンに広がるヒマラヤ山脈西部に居住する、チベット系言語を母語とするムスリムの言語・社会・宗教状況を総合的かつ包括的に解明することを目的とする。具体的には、言語学・イスラーム学・人類学分野の研究者による文献調査、および現地でのフィールド調査を共同で行い、ともすればチベット人と言えば仏教、というようなステレオタイプな理解を乗り越えて、新たなチベット学の地平を切り開く。
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| 研究実績の概要 |
本研究課題の実施3年目にあたる2024年度は、研究代表者の小倉、および研究分担者の星と海老原が、2025年3月にパキスタンのギルギット・バルティスタン州ハプルーを中心に調査を行った。バルティスタンでの調査では、冬期のヤク・ゾ・ヤギ・羊などの畜獣の飼育環境や、それら畜獣の牡・牝、角や毛の色、各身体部位などのバルティ語語彙を収集した。さらに、畜獣からとれる乳の加工方法などについても、現地の牧畜民へのインタビューを実施して、情報を集めるとともに、別の研究課題で既に得ていた、アムドやシッキムなどのチベット文化圏の他の地域における、乳製品の加工との比較を行った。昨年度までの調査は基本的に夏に調査地を訪れていたため、ヤクやゾが到達困難な標高の夏営地で放牧されており、実物を見ての語彙・生態調査ができなかった。しかし今回の調査で、バルティスタンのチベット系ムスリム牧畜民の生業や、牧畜に関連するバルティ語の語彙について、大いに知見を深めることができた。今回の調査は年度末に実施したため、得られた成果は国内外の学会や講演会における報告、及び論文・図書の出版といった形での講評にはまだ至っていない。しかし、調査で十分なデータを得ることができたため、次年度以降のすみやかな成果発信が見込まれる。 人類学班の宮坂は、2024年9月にインドのラダック地方を訪れて、レー近郊のイスラーム関連施設で調査を実施した。同じく人類学班の熊谷は、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所・共同利用・共同研究課題「環ヒマラヤ地域における農牧複合フロンティアの実態解明」研究会で、「パキスタンのバルティとペルシア系山岳牧畜民ワヒWakhiの比較分析」と題した口頭発表を行った。イスラーム班の小倉と杉山は、ヌールバフシュ著『光の書』の講読会を月一回のペースで実施して、邦訳の準備を進めた。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度にいたってようやく、科研メンバー全員がそれぞれに現地調査を実施することができた。中でも言語班のメンバーは、バルティスタン地方のチベット系ムスリムの牧畜文化に関するバルティ語の語彙を収集することができた。また人類学班でも、熊谷がバルティ人と、同じくパキスタン北部の山岳地帯に共住する牧畜民ワヒとを比較した口頭発表を実施するなど、本研究課題の調査に基づいた成果を発信できている。イスラーム班によるヌールバフシーヤの文献調査・分析も、昨年度に引き続いて進めることができ、代表者の小倉が、分析で得られた知見を反映した英語の論文を、自身が編者に加わった英語の論集で発表した。総じて現地調査、文献分析、成果発信ともに順調に行えており、「おおむね順調に進展している」と判断した。
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| 今後の研究の推進方策 |
今研究課題は、ヒマラヤ西部におけるチベット系ムスリムの言語・宗教・生態について、現地調査とその分析を通じて基礎情報の集積に努める、というものである。2025年度以降も本研究課題の主旨に則って、共同で実施するフィールド調査を通じて、各メンバーが担当するテーマについての情報を収集し、分析を進めていく。また、2024年度末に実施した合同調査で得られた情報も、学会・研究会での口頭発表や一般聴衆向けイベントでのアウトリーチ活動、論文の執筆などによって積極的に成果を発信することに努める。 イスラーム班が担当している、ヌールバフシュ著『光の書』の講読・分析については、2025年度中の作業の完了が見込まれており、しかるべき媒体における邦訳の発表を目指す。また、おなじヌールバフシュ著『信仰箇条の書』のアラビア語原文とバルティ語版との比較分析の作業も、引き続き進めていく。合同調査で収集したバルティ語の牧畜関連語彙については、代表者が所属する東京外国語大学AA研から既に公開してある、「チベット牧畜文化辞典」ウェブサイトに、新たにバルティスタンのデータを増補することも、今後検討していく。 本研究課題全体での成果報告として、国際会議におけるパネルセッションの企画も、考える。
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