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廃棄物管理における行政とウェイスト・ピッカーの協働:成立条件の解明と新制度の設計

研究課題

研究課題/領域番号 23K25084
補助金の研究課題番号 22H03830 (2022-2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2022-2023)
応募区分一般
審査区分 小区分80010:地域研究関連
研究機関早稲田大学

研究代表者

佐々木 俊介  早稲田大学, 平山郁夫記念ボランティアセンター, 講師(任期付) (70792208)

研究分担者 渡辺 浩平  帝京大学, 文学部, 教授 (10256084)
小島 道一  独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 新領域研究センター, 上席主任調査研究員 (40450473)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
16,510千円 (直接経費: 12,700千円、間接経費: 3,810千円)
2026年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2025年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2024年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
キーワードスラム / インフォーマル・セクター / リサイクル / 廃棄物管理政策 / アジア / ウェイスト・ピッカー / インフォーマル・リサイクル / 統合的廃棄物管理 / ダンプサイト / スラム街
研究開始時の研究の概要

本研究の目的は、アジア9ヶ国(マレーシア、インドネシア、東ティモール、インド、ベトナム、ネパール、ウズベキスタン、モンゴル、カンボジア)のインフォーマル・リサイクルを事例として、フォーマル部門とインフォーマル部門の協働が成立する条件を解明したうえで、行政とウェイスト・ピッカーの協働に基づく新たな廃棄物管理政策を提案することである。本研究により、1)ウェイスト・ピッカーの生計戦略の解明、2)インフォーマル・リサイクルが成立および衰退する条件、および、環境的および経済的パフォーマンスの解明、3)行政とウェイスト・ピッカーの協働が成立する条件に基づく廃棄物管理政策の提案を行う。

研究実績の概要

2023年度は現地調査を充実させ、現地調査によって得られたデータを用いた分析を中心とした研究を行った。ただし、文献レビューについても必要に応じて行うことにより、2022年度から行っているレビュー論文を投稿可能な段階まで完成させた。
2022年度は、これまでの研究によって得られたバンタル・グバンに関する詳細なデータを用いて、調査票の検討、および、インフォーマル・リサイクルのパフォーマンスの評価方法の検討を行った。2023年度は、作成した調査票を用いて、インドネシアの首都ジャカルタ周辺の3都市、バングラディッシュの首都ダッカ、ラオスの首都ビエンチャンにおいてフィールド調査を行った。各調査地における調査回数は1から3回であった。なお、これまでにも調査を行ってきたインドネシアのバンタル・グバンについては、調査票の修正等のために3回以上訪問した。
2023年度も2022年度と同様、文献レビューも行った。文献レビューでは、インフォーマル・リサイクルあるいはウェイスト・ピッカーといった用語を検索ワードとして、スコーピング・レビューを行い、現状おける研究の到達点および残された課題の整理を行った。新型コロナ・ウィルスの影響であると考えられるが、レビュー論文が急増しているため、レビュー論文なども参考にしながら、研究最終年度あるいはその後を見据えた情報の整理を行った。
2024年1月から3月にかけては、2024年度に向けた準備を行った。2024年度は、調査対象地をさらに増加させることを検討しており、調査対象国の大学や研究機関との連携を充実させていく。調査対象国として想定しているのは、中央アジアの国々であり、これまでに行ってきた東南アジア、今年度行うバングラデシュおよびラオスに加え、中央アジアの国々での調査を行う体制を整えるための準備を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究は、一次データによる分析を中心とした研究であり、新型コロナ・ウィルスのパンデミックに伴う渡航制限がほぼ解除されたことにより、現地調査が可能となったため、研究が順調に進むようになった。とりわけ、これまでにも調査を行ってきたインドネシアでの調査が順調に進んだ。
2023年度は、これまでに行ってきたインドネシアに加えて、バングラディッシュとラオスの首都での調査およびベトナムの3都市での調査を実施した。調査は予備的な調査であり、当地におけるダンプサイト・インフォーマル・リサイクルの概要の把握に留まる。しかし、2024年度に本格的な調査を行うための準備は整ったと言える。
インドネシアについては、首都の廃棄物最終処分場とともに、首都の周辺部の都市での調査や、首都の廃棄物最終処分場で活動するウェイスト・ピッカーたちの故郷の都市における廃棄物最終処分場での調査を行った。首都の廃棄物最終処分場については、2013年に行った構造化インタビューと同様の構造化インタビューを行うことにより、2013年と2023年という10年間の比較を行うことができるデータを入手した。首都の周辺の都市については、首都の廃棄物最終処分場での調査に基づいて作成した調査票を用いて構造化インタビューを行い、首都の廃棄物最終処分場と首都の周辺の廃棄物最終処分場のダンプサイト・インフォーマル・リサイクルの比較が可能となる一次データを入手した。
2023年度は、研究発表よりも、一次データの入手に力を入れたため、公表することができたデータは少ない。なお、現在、投稿中の論文がある。研究発表より一次データの入手を重視したことや、アクセプト前という状況にあるという事情があるとはいえ、2023年度は研究発表については不足していると考えている。

今後の研究の推進方策

2024年4月1日から2025年3月31日までは、新型コロナ・ウィルスによる渡航制限が撤廃されていると想定し、2023年度よりも現地調査を充実させ、現地調査によって得られたデータを用いた分析を中心とした研究を行う。ただし、2023年度までに行ってきた文献レビューについても必要に応じて行うことにより、査読への対応を含め、レビュー論文を完成させる。
2024年度は、昨年度に完成させた調査票を用いて、インドネシアの地方都市、ラオスの首都とバングラディッシュの首都において構造化インタビューを行うとともに、パキスタンの首都およびインドの2都市において予備的な調査を行う。ラオスとバングラディッシュについては、2023年度に予備的な調査を行ったため、2024年度は本調査を行う。パキスタンとインドについては、初めて調査を行う場所であり、概況調査や調査体制の構築を行う。インドについては、デリーとムンバイでの調査を予定している。
調査は複数の国で行うがメインはラオスとインドネシアである。とりわけラオスを中心にしたいと考えている。しかし、調査を行いやすいのは、これまでにも調査を行ってきたインドネシアであるため、2023年度に公表できた研究結果が少なかったことを鑑み、インドネシアでの調査を加速させ、研究結果の公表も早めに行うことを検討している。
なお、パキスタンでの調査については、パキスタンの治安が悪化してきており、調査の中止を含めて検討している。ただし現状で既に現地調査の準備が整っているため、現地のコーディネーターとともに予備的な調査は実施する予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Household income and daily meal in slum residence: The case of Bantar Gebang in Indonesia2023

    • 著者名/発表者名
      Shunsuke Sasaki
    • 学会等名
      International Informal Recycling Association Conference 2023
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 持続的な統合的廃棄物管理の検討2022

    • 著者名/発表者名
      佐々木俊介
    • 学会等名
      アジア政経学会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] ダンプサイト・ウェイスト・ピッカーに関する研究手法の統一の試み2022

    • 著者名/発表者名
      佐々木俊介・渡辺浩平・小島道一
    • 学会等名
      廃棄物資源循環学会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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