研究課題/領域番号 |
23K25123
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補助金の研究課題番号 |
22H03869 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
富田 英生 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (20432239)
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研究分担者 |
阿部 理 名古屋大学, 環境学研究科, 助教 (00293720)
植村 立 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (00580143)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2024年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2022年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | 同位体分子 / レーザー分光 / 放射性核種 / 放射性同位体 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、光吸収強度の高い中赤外領域と光共振器で感度を飛躍的に向上させたレーザー光吸収分光法を用いて、存在比の極めて低い多重置換同位体分子の光吸収量を測定して同位体分子の存在比を直接分析する手法を開発する。二酸化炭素を第一の目標として、存在比がppmレベルの多重置換同位体CO2分子を、少量試料で高精度に分析できる手法の開発を目指す。本手法により、微量試料測定・連続モニタリング・その場分析などが可能となり、原子力工学のみならず、エネルギー工学、薬学、地球惑星科学、歴史学などへの展開も考えられ、多重置換同位体分子の超高感度分析を基盤とした新たな学術の創生につながると期待できる。
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研究実績の概要 |
1. 中赤外キャビティーリングダウン吸収分光法の開発 前年度設計したガスセルについて、量子カスケードレーザーを用いてキャビティーリングダウン吸収分光における基礎特性を測定した。圧力・温度が一定となる条件でリングダウン信号の減衰率のばらつきをアラン分散にて評価し、分光感度を評価した結果、1×10^-10(約40 s積算)であり、対象とする多重置換CO2同位体分子の吸収量を0.1パーセントを超える精度で測定できる性能を有していることを明らかにした。また、ガスセルの温度・圧力の安定化に着手した。圧力をフィードバック制御することでセル内圧力は要件を満たすことが確認されたが、導入ガス温度については同一試料の繰り返し測定の結果より不十分であることが示唆された。 2. 試料導入法の開発と分析性能評価 高精度分析に適した分析試料の前処理および導入系の開発を進め、CO2ガスを導入する系を構築した。炭酸塩を対象とした高精度な多重置換CO2同位体分子の存在比測定を行うためのリン酸分解装置を試作した。試料の前処理および導入系をキャビティーリングダウン吸収分光装置への接続し、問題点を抽出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
同位体比精度が目標に到達していないものの、その要因の一部は明らかになっており、最終年度までに当初計画通りの成果が得られるものと想定されるため。
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今後の研究の推進方策 |
ガスセル内の温度を高精度に制御する必要があることが明らかとなったため、その対策を検討する。また、光共振器とレーザー光源の結合を見直すことで信号安定化に寄与する可能性が見いだされため、その検討を実施する。
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