研究課題/領域番号 |
23K25155
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補助金の研究課題番号 |
22H03901 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90020:図書館情報学および人文社会情報学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 (2023-2024) 名古屋大学 (2022) |
研究代表者 |
小川 泰弘 名古屋市立大学, データサイエンス学部, 准教授 (70332707)
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研究分担者 |
駒水 孝裕 名古屋大学, 数理・データ科学教育研究センター, 准教授 (30756367)
木村 泰知 小樽商科大学, 商学部, 教授 (50400073)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2025年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
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キーワード | 法情報 / デジタル・トランスフォーメーション / 地方自治体 / 議会会議録 / リンクトオープンデータ / リーガルテック / 自動要約 / 機械翻訳 / LOD |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、条例とその改正履歴や要約、さらには審議内容が記された議会会議録を結びつけた条例沿革を、リンクトオープンデータ(LOD)の形式で構築する。さらに、条例・会議録の要約システムおよび条例の翻訳システムを開発し、それらで作成したデータを先述の条例沿革LODと連携させる。本研究では、法令や条例の内容だけでなく、改正履歴などのメタ情報や、その審議内容を示す議会会議録をまとめて法情報と呼ぶ。システムの実現においては、国の法令を対象に我々が開発してきた技術を応用するだけでなく、会議録から条例の沿革情報を抽出するなどの、新しい課題にも取り組む。
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研究実績の概要 |
本研究は,地方自治体の活動における住民の積極的な参加を促すために,地方自治体における法情報のデジタル・トランスフォーメーション(DX) を実現し,分かりやすい法情報の発信を支援するシステムを開発することを目的とする.具体的には,条例とその改正履歴や要約,さらには審議内容が記された議会会議録を結びつけた条例沿革をリンクトオープンデータ(LOD)の形式で構築する.さらに,条例・会議録の要約システムおよび条例の翻訳システムを開発し,それらで作成したデータを先述の条例沿革LODと連携させる.
本年度は,条例要約データベースの構築のために,まず名古屋市の条例とそのあらましのデータを整形した.具体的には,名古屋市の条例のあらましは名古屋市の公報に掲載されているため,平成16年分から令和5年1月12日分まで,950本の公報から1,313件のあらましを獲得し,対応する条例とのペアのデータを作成した.
また,議会会議録に関しては,研究分担者とともに競争型ワークショップNTCIR-17においてQA Lab-PoliInfo-4を企画し,現在実施中である.PoliInfo-4では四つのタスク,Question Answering-2,Answer Verification,Stance Classification-2,Minutes-to-Budget Linking を設計した.その中でもQuestion Answering-2では,議会における質問の要約を入力すると,それに対応する答弁の要約を返すタスクであり,そのための要約システムの開発を進めた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者が,名古屋大学から名古屋市立大学に異動することになった.異動先の名古屋市立大学データサイエンス学部は完全に新規の学部のため,学生は学部1年生しか存在しない.当初の計画では,大学院生や学部4年生と一緒に研究を進める予定であったが,その点をどう変更するかを決めるまで時間がかかり,進捗が遅れた.なお,この件に関しては,名古屋大学に招聘教員として通うことで,引き続き学生と一緒に研究できることになった. また,設備機器の購入についても,異動先の部屋の大きさやサーバ室の利用の可否などが不明だったため,購入時期が遅くなった. データの作成については名古屋市の条例の要約データの入手とその分析を進めた.こちらも少し遅れたが,今後は他の自治体のデータ収集と分析を進めていく.
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今後の研究の推進方策 |
本年度は,昨年度に引き続き条例要約データベースの構築を進める.昨年度は名古屋市の条例の要約データを収集したが,今年度は東京都,愛知県,北海道,京都府,神奈川県,長野県,福岡県,名古屋市,鳥取市,函館市,桐生市,京都市,小林市を対象にデータの収集とデータベースの構築を進める. さらに,それぞれの自治体について条例とその要約の対応付けを実施する. また,そうして構築した条例および要約データベースと,地方議会会議録を結びつけたLODの構築も進める.LODは雛形を構築した後,それが異なる自治体のデータベースと合致するかを検証し,適合しない場合は適宜修正していく. また,自動要約および機械翻訳については,既存システムに加えて深層学習に基づくシステムを構築し,性能向上を図る.
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