研究課題/領域番号 |
23K25191
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補助金の研究課題番号 |
22H03937 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
八木 透 東京工業大学, 工学院, 教授 (90291096)
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研究分担者 |
宮本 義孝 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 周産期病態研究部, 研究員 (20425705)
榛葉 健太 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (80792655)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2026年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2025年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2024年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 神経インタフェース / 電極 / 脂質二重膜 / 管状ナノ構造体 / 管状ナノ構造物 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,人工細胞膜に埋め込んだDNAナノチューブやカーボンナノチューブなどの管状ナノ構造体(ナノチューブ)を電気シナプスとして利用し,神経細胞を細胞内刺激可能な電極を有する神経インタフェースデバイスを開発する.人工細胞膜の安定化の目的でボール形状のゲル物質周りに脂質二重膜を構成し,ナノチューブを配置した細胞内刺激用の神経インタフェースデバイスの実現に必要な要素技術開発を行う.本研究の成果はBMI技術に新たなブレイクスルーをもたらし,障碍者のQOL向上につながると考えられる.
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研究実績の概要 |
本研究では脂質二重膜(人工細胞膜)に埋め込んだDNAナノチューブやカーボンナノチューブなどの管状ナノ構造体(ナノチューブ)を電気シナプスとして利用し,神経細胞を細胞内刺激可能な電極を有する神経インタフェースデバイスの開発を目指している.カーボンナノチューブ(Carbon Nanotube, CNT)は中空円筒状の炭素材料であり,中でも単層のCNTは約1-2 nmの直径を持つ.近年,約10 nmに切断した単層CNTは細胞膜やその基本要素である人工脂質膜に自発的に侵入し,膜内に留まることが報告された.CNTが膜内に留まることで,物質透過性や導電性,疎水性表面といったCNTの特性を膜に付加することができる.したがってCNTは,センサ保護膜,ドラッグデリバリーシステム,ナノ双極電極等に利用できるとして注目されている.一方で,CNTの疎水性表面は脂質二重膜内層の疎水性部分と相互作用し膜を変形させる恐れがある.膜形態の変化は細胞毒性の一因と考えられているが, 数~数十 nmに切断されたCNTが膜形態に及ぼす影響については未だよくわかっていない.そこで本年度は細胞膜のモデルとして脂質二重膜小胞(Giant Unilamellar Vesicle, GUV)に対しCNTを曝露し,各濃度のCNTによる膜形態の変化を蛍光顕微鏡によって評価した.その結果,球形状からダンベル様形状へのGUV膜の変形を観察した.この変形形態から,CNT挿入が膜の面積だけでなく,2分子膜である脂質二重膜の内層と外層の面積の非対称性を増加させたことが明らかとなった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
我々が注目しているナノチューブ(DNAナノチューブとカーボンナノチューブ)を人工細胞膜に組み込む際,ナノチューブが膜に対して垂直な向きで挿入されるか否かは,ナノチューブと人工細胞膜の疎水性相互作用およびナノチューブの長さによって決まることが知られている.カーボンナノチューブの場合は超音波加工でナノチューブを任意のサイズに切断できるので,人工細胞膜への挿入に必要となる10~20nmの長さに作製することができるか否かを検証した.製作したナノチューブのサイズを計測したところ,ほぼ所望のサイズのナノチューブを得ることができた.次に,暴露するナノチューブの濃度と膜との相互作用について調べたところ,膜の変形が生じることが判明したことは,今後の実験を進める上で貴重なデータとなった.
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今後の研究の推進方策 |
本年度は超短CNTの挿入による脂質二重膜の形態変化について調査したところ,先行研究(長いCNT)とは異なる膜形態変化が観察されたので,今後は蛍光標識によってCNT・脂質を染色し,それら空間分布の評価を実施する.そしてナノチューブの長さや直径が電気特性へどのように影響するかを明らかにしていく.
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