研究課題/領域番号 |
23K25208
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補助金の研究課題番号 |
22H03954 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
林 幸壱朗 九州大学, 歯学研究院, 准教授 (80580886)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | スキャフォールド / ハニカム / 骨髄 / 生体材料 / バイオセラミックス / 造血幹細胞 / アパタイト / 骨 / ニッチ |
研究開始時の研究の概要 |
造血幹細胞の自己複製には造血幹細胞ニッチと呼ばれる微小空間が重要な役割を担っていること、造血幹細胞ニッチは骨内膜近傍に存在することが知られている。申請者は、造血幹細胞を自己複製している造血幹細胞ニッチに学び、骨内膜を裏打ちする骨の化学組成及び構造を模倣したスキャフォールドを作製した。ウサギ骨および筋肉内に移植したところ、骨内膜様組織が形成され、その中に骨髄様組織が維持されることを見出した。すなわち、スキャフォールド内に人工造血幹細胞ニッチが形成された。そこで本研究では、炭酸アパタイトハニカム材料が、造血幹細胞ニッチとして働き、造血機能を回復させることができるかを検証する。
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研究実績の概要 |
血液のがん(例えば白血病)の治療では、造血幹細胞移植が選択されることがある。しかし、細胞数を十分に確保できない場合があり、造血幹細胞を増幅させることが求められている。造血幹細胞の増幅には、造血幹細胞ニッチと呼ばれる微小空間が重要な役割を担っていることが知られている。また、造血幹細胞ニッチは骨髄の中でも骨内膜近傍に存在することが知られている。 本研究では、造血幹細胞の増幅に重要な役割を果たす造血幹細胞ニッチに学び、材料設計を行うことで、造血幹細胞移植に有用な材料を開発することを目的としている。具体的には、骨の化学組成である炭酸アパタイトから成り、骨内膜を裏打ちする構造を模倣したハニカムスキャフォールドを作製した。この炭酸アパタイトハニカムスキャフォールドをウサギの大腿骨に埋植すると全ての気孔内において、気孔壁に沿って一軸に骨が形成し、太い血管が形成された骨の中心部に形成された。これと同様の骨・血管組織は、ウサギやラットの頭蓋部に埋植した際にも形成した。一般に、頭蓋部に多孔質材料を移植すると、軟組織が多孔質材料内に侵入し、骨形成が阻害されるが、炭酸アパタイトハニカムスキャフォールドは骨と血管の形成を著しく促進することから、軟組織の侵入を防ぐことができた。さらに、炭酸アパタイトハニカムスキャフォールド内には、骨だけでなく骨髄も形成することが確認された。形成した骨髄の中には造血幹細胞が存在することが明らかになり、時間経過とともに、造血幹細胞の数が増加した。炭酸アパタイトハニカムスキャフォールド内に形成する造血幹細胞の数は、生体内の骨髄よりも格段に多いことが明らかになった。さらに、炭酸アパタイトハニカムスキャフォールドを、造血機能を喪失した動物に移植したところ、造血機能が回復することが確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在のところ、計画通りに研究が進んでいるため、概ね順調に研究が進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画を変更することなく、研究を遂行する。また、概ね研究成果が得られた段階で、研究成果を学術論文として発表することを計画している。
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