研究課題
基盤研究(B)
低線量の照射では局所腫瘍への十分な治療効果が得られず、高線量の照射は周辺組織や免疫系へのダメージが大きく重篤な有害事象を引き起こすおそれがあるため、局所と遠隔腫瘍の治療効果のバランスを取ることは困難である。そのため、免疫アジュバント上に放射線増感剤をナノスケールで一体化させて投与し、その後低線量照射で腫瘍組織から放出された個別化がん抗原を、リアルタイムかつ高効率で免疫アジュバント上に吸着把持させることで、個別化in situがんワクチンを体内で完成させる構想を得た。成功すれば、局所と再発・遠隔転移がんの治療を同時にカバーできる新規がん免疫放射線療法の開発に寄与できる。