• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

Mo-99/Tc-99m国産化を実現するメソポーラスアルミナ吸着材の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K25228
補助金の研究課題番号 22H03974 (2022-2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2022-2023)
応募区分一般
審査区分 小区分90130:医用システム関連
研究機関神戸大学

研究代表者

福光 延吉  神戸大学, 医学研究科, 客員准教授 (40277075)

研究分担者 江口 美陽  早稲田大学, 理工学術院, 准教授(テニュアトラック) (10520778)
有賀 克彦  国立研究開発法人物質・材料研究機構, その他部局等, 特命研究員 (50193082)
土谷 邦彦  国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 高速炉・新型炉研究開発部門 大洗研究所 環境技術開発センター 材料試験炉部, 課長 (50343926)
藤田 善貴  国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 高速炉・新型炉研究開発部門 大洗研究所 環境技術開発センター 材料試験炉部, 研究職 (70766857)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2025年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2024年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
キーワードモリブデン / テクネチウム / 吸着材 / メソポーラス / アルミナ / 国産化
研究開始時の研究の概要

テクネチウム(99mTc)の原料モリブデン(99Mo)の安定供給には、国内で99mTcを抽出する方法が有力である。99mTcに壊変する99Mo以外の大量の放射化Moを吸着する技術を開発するために、吸着能の優れたアルミナを開発する。具体的には、メソポーラス加工および3次元的なナノ細孔により多くの吸着サイトを有した粒子、微量の生体適合性のある金属元素の混入により細孔壁の吸着性を高めた粒子の合成を行う。その粒子の品質を化学的、画像診断学的に証明する。

研究実績の概要

わが国は、核医学検査で頻用されるテクネチウム(99mTc)の原料モリブデン(99Mo)を100%輸入に頼っており、安定供給面で課題がある。国内で天然Moを放射化し、99Mo/99mTcジェネレータ内で99mTcを抽出する方法が有力な解決策であるが、99mTcに壊変する99Mo以外の大量の放射化Moを吸着する技術の開発が要求される。本申請では、生体安全性が担保されるアルミナを基材とし、メソポーラス加工および3次元的なナノ細孔により多くの吸着サイトを有した粒子、微量の生体適合性のある金属元素の混入により細孔壁の吸着性を高めた粒子の合成を行う。さらに、その粒子の品質が医療用具として適切であることを化学的、画像診断学的に証明する。以上よりMo吸着能を安全に飛躍的に向上させるすぐれた吸着材を開発し、99Mo/99mTc国産化の実現につなげる。
以上を目的として表面積の圧倒的に大きなメソポーラスアルミナ粒子の合成を行っている。基本的な合成プロセスは、塩化アルミニウム、アルミニウムアルコキシドなどのアルミナ前駆体を溶液に溶解させ、それぞれ親水基、疎水基の両方を持つ両親媒性分子を共存させながら水熱処理を行う。その後、水やエタノールを用いてサンプルを洗浄し、有機分子や未反応物を取り除き、乾燥させる。両親媒性分子の分子量、最適な無機種の選択、またそれらの反応溶液中の濃度、水熱処理中の時間や温度、ナノ構造に与える各種パラメーターを調整し、3次元細孔を有するアルミナ粒子を合成する。2023年度はアルミナ粒子の表面の水酸基の状態を変えることで、粒子の形状や大きさ、表面積、Mo吸着能がどのように変わっていくかを評価した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

4種類のアルミナ粒子を合成した。(1.焼成なし・抽出のみ、2.400℃焼成、3.850℃焼成)。表面の変化を電子顕微鏡とX線回折で確認し、Mo吸着能をバッチ吸着試験で測定した。比較に4.医療用アルミナを用いた。
結果:粒子の比表面積は1.180 m2/g、2.499 m2/g、3.341 m2/g、4.115 m2/gであった。Mo吸着能は1.91 mg/g、2.46 mg/g、3.49 mg/g、4.36 mg/gであった。焼成を行わないアルミナ粒子は、表面積では他の焼成を行ったアルミナ粒子よりも小さかった。しかし、Mo吸着能は逆に高く、他の焼成を行ったアルミナ粒子の2倍近い値であった。

今後の研究の推進方策

まずは、焼成を加えないことでMo吸着能が維持されやすいことは今回の研究から明らかになった。粒子表面の化学的組成が大きく影響していると思われる。一方で、粒子の量が少ないと測定精度の誤差が大きくなることもわかってきている。粒子径や粒子の凝集程度など最適の条件を求めてメソポーラスアルミナ粒子を完成させら。今後は、表面に水酸基の多い状態でのメソポーラスアルミナ粒子を合成する。過去の研究ではMo吸着能が60mg/g程度が最高であった。目標値は200mg/gであり、その目標に向けて研究を継続する。

報告書

(2件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 99Mo/99m Tc国産化を目指したメソポーラスアルミナの開発2022

    • 著者名/発表者名
      福光延吉
    • 学会等名
      第59回アイソトープ・放射線研究発表会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 99Mo/99m Tc国産化を目指したメソポーラスアルミナの開発2022

    • 著者名/発表者名
      福光延吉
    • 学会等名
      第62回日本核医学会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi