研究課題/領域番号 |
23K25258
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補助金の研究課題番号 |
23H00561 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
小区分01080:科学社会学および科学技術史関連
合同審査対象区分:小区分01010:哲学および倫理学関連、小区分01080:科学社会学および科学技術史関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
Tobias Bauer 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 教授 (30398185)
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研究分担者 |
床谷 文雄 奈良大学, その他部局等, 特別研究員 (00155524)
梅澤 彩 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(法), 教授 (90454347)
藤田 智子 九州大学, 比較社会文化研究院, 講師 (20782783)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2025年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 生殖補助医療 / 非配偶者間人工授精 / 非匿名化 / 家族 / 出自を知る権利 |
研究開始時の研究の概要 |
1980年代から、非配偶者間人工授精(AID)による出生者の「出自を知る権利」の観点から、従来の精子ドナーの匿名性を規制によって廃止する国が増えてきている。本プロジェクトでは、このような「非匿名化」が当該家族の家族関係や真実告知の方法に与える影響や、ドナーの法的位置づけを踏まえて、AIDによって出生した子を含む家族が非匿名になったドナーを家族内外にどのように位置付けるか、また、家族内の「知る/知らないこと」のマネジメントの変化など、AID家族が精子ドナーの非匿名化によって直面する倫理的・心理社会的課題を検討する。
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研究実績の概要 |
本年度は研究計画調書および交付申請書に記載した計画に従い、本プロジェクト全体のアプローチの仕方と目的をメンバー全員で確認し、本調査の準備のために文献レビューおよび予備ヒアリングを行った。 本プロジェクトの第一歩として、まず研究会を開催して本プロジェクトの方法的フレームワークである「経験的倫理学」(empirical bioethics)の研究方法についての共通認識を構築し、ドイツ、オーストラリア、ニュージーランドにおける非配偶者間精子提供(AID)の現状、および、法学、倫理学、家族社会学等の各分野で議論されている課題について確認した。また、メンバー各々の担当フィールドと専門領域に関して、先行研究の文献調査を行い、研究水準を確認した。それを踏まえて、ドイツおよびオーストラリアでのフィールド調査を行い、①上記の文献調査で得られた見識をエキスパートインタビューを通して補完し、各国の最新の動向を確認し、②2024年度に実施予定の本調査に必要な準備も行い、③2025年度に開催予定の国際シンポジウムに協力して頂ける海外の研究者・関係者の候補者を立てることができた。フィールド調査での訪問先は、生殖補助医療や法学専門の研究者、ドナーとAIDで生まれた人を結び付けることを支援するスパームバンク、AIDで生まれた人の自助グループの代表者、AIDで生まれた当事者、生殖補助医療フェア等であった。年度末には改めて研究会を開催してメンバー各々が得た見識について共有し、2024年度以降の研究計画の方向性を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2024年度に本調査を実施できるように、①方法的アプローチの確認、②エキスパートインタビューやAID家族を対象としたインタビュー調査のための準備が整ったため、本プロジェクトは次のフェースに進展可能である。
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今後の研究の推進方策 |
本プロジェクトのこれまでの進捗状況を鑑みて、当初の研究実施計画通りに進めていくことが可能であると判断し、研究計画の変更は必要ない。 プロジェクト全体の纏まりを視野にいれて、今後もプロジェクトメンバー間の連携と情報共有を徹底していく。
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