研究課題/領域番号 |
23K25273
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補助金の研究課題番号 |
23H00576 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01040:思想史関連
小区分01020:中国哲学、印度哲学および仏教学関連
小区分01030:宗教学関連
合同審査対象区分:小区分01020:中国哲学、印度哲学および仏教学関連、小区分01030:宗教学関連、小区分01040:思想史関連
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
青木 滋之 中央大学, 文学部, 教授 (50569069)
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研究分担者 |
小城 拓理 愛知学院大学, 総合政策学部, 准教授 (10733040)
中野 安章 慶應義塾大学, 商学部(日吉), 講師(非常勤) (40896940)
竹中 真也 中央大学, 理工学部, 准教授 (50816907)
渡邊 裕一 熊本学園大学, 経済学部, 准教授 (60848969)
武井 敬亮 福岡大学, 経済学部, 准教授 (90751090)
柏崎 正憲 一橋大学, 大学院社会学研究科, 講師 (90737032)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
15,730千円 (直接経費: 12,100千円、間接経費: 3,630千円)
2026年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2025年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2024年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | イングランド啓蒙 / 啓蒙主義 / 思想史 / イングランド / ジョン・ロック / ウルストンクラフト / 啓蒙主義に先立つ啓蒙 / 実験哲学 / 自律 / 寛容 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題「イングランド啓蒙の思想史的意義―拡散性とその受容の学際的研究」は、イングランド啓蒙の中心的な三つの柱と考えられる実験性、自律性、寛容性という、現代の我々の文明社会を支える重要な概念が、イングランド啓蒙を発信源としてどのような形でアイルランド啓蒙、スコットランド啓蒙、さらにフランス啓蒙といった啓蒙主義へと伝播発展していったのかを明らかにするものである。
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研究実績の概要 |
初年度である2023年度では、これから各メンバーが4年間の研究期間の間にどのような研究を行っていくか、どのような論文として成果をまとめていけそうか、という点について研究会で話し合いを行った。その結果、・社会契約論の継承と断絶/・実験哲学のアイルランド、スコットランドへの伝播/・イングランド自然神学の伝統/・理神論とアングリカン思想との比較分析/・ケンブリッジ・プラトニストと大陸哲学者との関係/・イングランド啓蒙における「愛」の思想と「ケアの倫理」の接点/・ロック経験論からフランス唯物論へ、といった研究テーマが各メンバーから掲げられた。2019-2022年度の基盤B研究「イングランド啓蒙への学際的アプローチ」で明らかにされたイングランド啓蒙の「実験性」「自律性」「寛容性」という特徴的な三側面が、どのように後の時代に伝播されていったのかを研究するのが、本研究課題の中心的命題となる。具体的には、イングランド啓蒙が次世代において、アイルランド、スコットランドというイギリス諸島の中でどのように拡散され受容されていったか、さらに大陸のフランスやドイツといった国々の啓蒙主義運動にどのような影響を与えたのか、といったテーマが具体的なリサーチクエスチョンとなる。 また、2023年度では、2019-2022の基盤B研究「イングランド啓蒙への学際的アプローチ」の成果公表についての、論文集についての研究会、打ち合わせも行われた。特に、分担研究者ではない研究協力者として、梅垣千尋氏の「18世紀末の女性思想家たちにとっての「啓蒙」――ウルストンクラフト、モア、バーボールドのロック受容を手がかりに」が取り上げられ、評者2人および研究会メンバーを交えた、活発な議論や意見交換が行われた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度からの本研究課題については、各メンバーによる研究計画が披露され、今後の研究が期待できるが、他方で、本研究課題の前提となる2019-2022年度の基盤B研究の成果公表が遅れている。本研究課題に弾みをつける上でも、「イングランド啓蒙への学際的アプローチ」で明らかにされたイングランド啓蒙の「実験性」「自律性」「寛容性」についての成果を研究書として早くまとめ、参照軸として確立させなければならない。
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今後の研究の推進方策 |
本報告書を執筆している時点で、2019-2022年度の基盤B研究の成果公表に向けた準備はほぼ終わっており、研究書としての体裁もまとまりつつある。また、とりわけ「実験性」については、6月頭にシドニー大学のピーターアンスティ教授を招いたワークショップも企画が進んでおり、今後の研究の弾みになることが期待できる。「自律性」「寛容性」についても、海外の第一線の研究者を交えた議論、交流を図っていくことで、本研究課題の国際水準での存在感や意義、インパクトを高めていきたい。
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