| 研究課題/領域番号 |
23K25305
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| 補助金の研究課題番号 |
23H00608 (2023)
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
小区分02020:中国文学関連
合同審査対象区分:小区分02010:日本文学関連、小区分02020:中国文学関連
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| 研究機関 | 国文学研究資料館 |
研究代表者 |
齋藤 真麻理 国文学研究資料館, 研究部, 教授 (50280532)
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| 研究分担者 |
龍澤 彩 金城学院大学, 文学部, 教授 (00342676)
井田 太郎 近畿大学, 文芸学部, 教授 (20413916)
小助川 元太 愛媛大学, 教育学部, 教授 (30353311)
山本 嘉孝 国文学研究資料館, 研究部, 准教授 (40783626)
粂 汐里 神奈川大学, 国際日本学部, 助教 (50838050)
中本 大 立命館大学, 文学部, 教授 (70273555)
土谷 真紀 お茶の水女子大学, グローバルリーダーシップ研究所, 准教授 (80757451)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2026年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2025年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2024年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
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| キーワード | 画題 / 画論 / 狩野派 / 帝鑑図 / 物語絵 / 源氏物語 / 奈良絵本 / 英一蝶 / 粉本 / 絵画 / 小野篁 / 地獄絵 |
| 研究開始時の研究の概要 |
中近世日本の文芸はしばしば絵を伴って生成享受されてきたことから、本研究ではその特質を考究するため、画題や画論、粉本に光を当て、文学や美術史など多様な分野の研究者による調査研究を行う。とくに、本画を制作するための手控えとして数多く制作された粉本は未開拓の研究資源であり、本研究では東京藝術大学美術館が所蔵する粉本資料の調査研究に取り組む。 以上の分析を通して、画題や画論の内包する文学性や思想的背景、日本文化史上に占める粉本の位置、それらが文芸に果たした機能を浮き彫りにし、中近世日本における表象編成の論理と学知のすがた、大名家を起点とするネットワークの具体相を解明する。
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| 研究実績の概要 |
本年度は中世日本における和漢の画題の生成と受容に焦点を絞り、狩野派による画論を合わせ見ながら、そこに内包される文学性や思想的背景、近世への展開を主要な課題として検討を進めた。 漢画題については、中国皇帝の故事を素材として多種多様な伝本が残る「帝鑑図」研究が上梓された(小助川)。狩野派による屏風の作例から慶長以降の版本に及ぶ重厚な諸本研究、故事和訳の具体相の検討、さらには『後素集』など画論の言説に照らして、中世日本における勧戒画の生成享受が明視されている。また、画題「扇市」が中世日本の禅林における陸游詩の受容と不可分に結びついていた現象も指摘された(中本)。 他方、『源氏物語』を水脈とする表象の分析も進められた。毛利博物館蔵「源氏物語絵巻」とメトロポリタン美術館蔵「源氏物語絵巻」の比較検証から、中世以降の「源氏絵」の図様・様式の継承と17世紀における共有状況が明らかとなり(龍澤)、『あま物語』『ちごいま』等の室町物語に映る「明石の上」の面影も浮き彫りとなった(齋藤)。さらに、制作実態がいまだ解明されていない17世紀の奈良絵本や大型絵巻について、龍光院蔵「承久記絵巻」、徳川美術館蔵「文正草子」ほか、複数の絵巻が同一工房作であることが判明した(龍澤)。国文学研究資料館蔵『大黒舞』や成蹊大学蔵『竹取物語』、コロンビア大学蔵『浦島』等々もこれらと同一工房作と思しく(齋藤)、17世紀物語絵の制作環境の一端が明らかになってきた。 加えて、狩野宗家に学び、高い画技と教養の上に画題の新たな展開を担った英一蝶の研究を深め、サントリー美術館の特別展企画に協力して、一蝶の現存全句の注釈と、絵画との関係を検証した成果を公刊した(井田)。 なお、上記の研究に結ぶものとして、ニューヨーク公共図書館スペンサー・コレクションと海の見える杜美術館の調査を実施しており、現在、その作品分析を進めている。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
本課題にとって重要な研究対象となる絵巻や絵入り本は、海外の諸機関に所蔵されている場合が少なくないが、調査の実施に際しては渡航費の高騰の影響を受けている。そのため、少人数の調査チームを組んでニューヨーク公共図書館等に赴き、所蔵作品の調査情報を共有することで、効率的な研究資源の獲得と、多様な観点からの分析を進めた。その上で、各自の本課題において分担するテーマを軸として、それぞれに学会誌や学術書等への論文執筆、解題執筆、資料紹介、学会発表、美術館における特別展企画への協力と図録執筆、共編著の出版企画などに取り組み、多様な成果発信を達成した。
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| 今後の研究の推進方策 |
2024年度に得られた研究成果と調査データを踏まえ、2025年度は6月に第1回のオンライン研究会を企画しており、以後も年3回程度の研究会を開催予定である。各回、それぞれに調査研究の成果や課題を報告し、研究展望についても討議する。 作品調査については、国内は海の見える杜美術館(広島)等、在外資料は大英図書館等の調査を計画中である。前者は昨年度からの継続が可能であり、後者との交渉にもすでに着手していることから、スムーズな実施が期待できる。その過程で新たに注目すべき資料が発見された場合は、随時、調査計画を立てる。研究成果は引き続き、それぞれに学会誌等への投稿、学術書への寄稿、学会発表等によって公表してゆく。
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