研究課題
基盤研究(B)
音素の音響特徴が発声速度によって変動することは不変的音響特徴の欠如という音声科学上の問題として知られている。この問題に対して本研究は,対数時間で表した音素の音響特徴の組み合わせが発声速度に依存しない不変的音響特徴であることを示し,音声知覚・生成における当該音響特徴の有効性と言語普遍性の解明を目的とする。この目的のために,日本語と外国語(イタリア語・タイ語等)において,対数時間の音響特徴を用いた場合の音素の予測率・判別率・弁別率を多変量解析や知覚実験によって測定・解析するとともに,当該音響特徴の知覚と生成の対応関係および言語間の相異や共通性を明らかにする。