研究課題/領域番号 |
23K25346
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補助金の研究課題番号 |
23H00649 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
田浦 秀幸 立命館大学, 言語教育情報研究科, 教授 (40313738)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2026年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | バイリンガリズム / 言語習得と喪失 / 言語産出と受容 / 生体データ(血流・脳波・眼球運動) / 表象言語 / 生体データ(脳血流・脳波・眼球運動) / 生体データ(血流・脳波・眼球運動) |
研究開始時の研究の概要 |
「表象(日本語)・アルファベット(英語)バイリンガルの言語習得・保持・喪失メカニズム」を包括的に解明するのが目的である。アルファベット言語バイリンガル対象の既存の知見が表象言語バイリンガルにも敷衍可能かどうかを探る。産出・理解両面を言語学的および脳科学的に探ることで、日本発の大きな貢献が期待できる。 言語産出データとその際の脳賦活(近赤外分光法, fNIRS)データは既に収集済みであるので、言語理解面を主対象とする。こうすることで、言語習得・保持・喪失メカニズムを言語面だけでなく脳血流・脳波・眼球運動面から包括的に探る。
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研究実績の概要 |
「表象(日本語)・アルファベット(英語)バイリンガルの言語習得・保持・喪失メカニズム」を包括的に解明するのが目的である。アルファベット言語バイリンガル対象に言語面を探る研究がこの分野の主流であるが、本研究は、既存の知見が表象言語バイリンガルにも敷衍可能かどうかを探る。その際、言語の産出・理解両面を言語学的に探るだけでなく、新たに神経言語学的側面にも切り込むことで、日本発の大きな貢献が期待できる。 言語産出データとその際の脳賦活(近赤外分光法, fNIRS)データは既に収集済みであるので、言語理解面を対象とする。収集するデータは、(1) 聴解・読解時のワーキングメモリ、(2) 読解時の眼球運動、 (3) 両タスク遂行中のERP 脳波である。こうすることで、日英バイリンガルの言語習得・保持・喪失メカニズムを言語面だけでなく脳血流・脳波・眼球運動面から包括的に探るのが本研究の目的である。 初年度の2023年は、日英バイリンガルの言語習得・喪失包括メカニズム解明の為に、先ず、(1)過去10年間で言語産出時の言語・脳賦活データを収集したので、その解析を最優先に進めながら、(2)言語理解(受容)時のデータ収集・分析方法に着手する。可能であれば、パイロット実験まで進める計画であった。 新たな取り組みである脳波及び眼球運動データ収集に必要なタスクの作成に想定外の時間が費やされ、過去10年間の言語産出データの解析には手が回らなかった。しかし2年目から開始する実験使用タスクは、脳血流・脳波・眼球運動を捕捉できるものに、パイロット実験を繰り返すことで出来上がった。これが非常に大きな成果であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2年目以降の本格的データ収集に必要なタスクが、パイロット実験を重ねて完成した。一方で、これまでの10年間蓄積した産出データの整理・解析に関しては、整理までしか手が回らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2年目である2024年度は、本研究の主眼である言語習得・喪失メカニズムを探る言語受容面に関するデータ収集を開始する。出生時より日英両語に接している国際結婚家庭の児童・生徒と英語圏からの帰国時生徒から収集する計画であるが、対照群としてヨーロッパ等で多言語環境でアルファベット言語バイリンガル(マルチリンガル)として生育した同年齢層の被験者からも可能であればデータを追加収集する。受容データとしては(1)日英語での聴解・読解時のワーキングメモリ(WM)、(2)ガーデンパス文(GP)読解時の眼球運動、(3)各タスク遂行中の脳波(ERP・fNIRS)の合計3種類を収集する一方、2年目から2年間縦断研究に参加する被験者のリクルートにも着手する。また過去10年間蓄積した産出データの解析にも着する。
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