• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

近代日本における外国史認識の形成過程とその特質

研究課題

研究課題/領域番号 23K25353
補助金の研究課題番号 23H00656 (2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2023)
応募区分一般
審査区分 小区分03010:史学一般関連
研究機関東京学芸大学

研究代表者

川手 圭一  東京学芸大学, 教育学部, 教授 (50272620)

研究分担者 小嶋 茂稔  東京学芸大学, 教育学部, 教授 (20312720)
日高 智彦  東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (60803921)
田中 比呂志  東京学芸大学, 教育学研究科, 教授 (90269572)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
12,610千円 (直接経費: 9,700千円、間接経費: 2,910千円)
2026年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2025年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2024年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
キーワード外国史認識 / 小学校教師の外国史認識 / 戦前の歴史科教育内容 / 師範学校での歴史教育 / 歴史教育
研究開始時の研究の概要

本研究は戦前期における中等教育段階における外国史教育の教育内容の特徴と当該時期の変遷のあり方を分析し、学校教育の場を介した近代日本における外国史認識の形成過程とその特質を明らかする。従来、戦前の中等教育段階における外国史教育については、中学校を対象に研究される傾向が強かったが、本研究では師範学校での外国史教育の内容の分析を行う。戦前の小学校教育の中核を担ったのは師範学校の卒業生であり、そこでの外国史教育の影響を受けた小学校教員が身につけた外国史認識は、国民一般の外国史認識形成にも影響を与えたと想定され、それにより、中等教育を享受し得なかった階層の外国史認識のあり方も明らかにできるからである。

研究実績の概要

2023年度は、旧制中学校や高等女学校における外国史教育の内容調査と資料収集に着手した。「中学校令」等の関連法令が制定された1886年を起点に、主に中学校・高等女学校における外国史教育の教育内容・教育課程の調査を行った。その際には、1898年に当時の文部省高等学務局が作成した『尋常中学校教科細目調査報告』、1902年に制定された「中学校教授要目」等、教育内容を定めた現在の学習指導要領に相当する政策的文書の分析を進めたところである。
同時に、師範学校における外国史研究の内容調査と分析を進める。「師範学校令」公布の1886年を起点に、1943年の専門学校程度への昇格を経て、1951年に制度的に終焉するまでの時期を対象に、その外国史教育の教育内容・教育課程の分析に着手した。1886年に定められた「尋常師範学校ノ学科及其程度」、1911年に定められた「師範学校教授要目」等、教育内容を定めた政策的文書の分析を進めた。なお、中学校や高等女学校との内容の差異についての分析は、2023年度中には十分には対応できなかったので、これについては、2024年度に研究を進めていくこととしたい。あわせて、2024年度以降の研究に備え、師範学校で使用される教科書の発行状況を調査し可能な限り現物を入手したところである。
また、師範学校で学び小学校の正規教員となって、戦前期の国民の外国史認識形成に間接的に関わる師範学校生徒や彼ら/彼女たちが教師になった後の外国史認識を明らかにするために、戦前の歴史教育に関する基本的資料である『研究評論歴史教育』を入手した。また、師範学校の校友会雑誌や記念文集等に寄稿された生徒や卒業生の文章の検討も、彼ら/彼女らの外国史認識を探るためには必要となる。そうした資料の残存状況を調査する一方、そうした資料を保存している当該師範学校の後継校への訪問調査も行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2023年度においては、本研究を進めるために不可欠な基本資料の調査や入手に想定以上の時間を必要としたため、収集した資料から本研究で活用できる資料の抽出や分析が当初の予定よりも遅れ気味となった。また、師範学校卒業生の歴史認識を調査するための資料として師範学校の校友会雜誌や記念文集等の各研究機関での所蔵状況に調査は進んだものの、十分な収集にまではいたっていない点に鑑みて、やや遲れている、と判断した。

今後の研究の推進方策

2023年度に引き続き、師範学校での歴史教育の特質を、旧制中学校・高等女学校の歴史教育や教科書と比較しつつ、より詳細な分析を進めていく。あわせて師範学校のものも含め、引き続き、教科書の入手を進めていく。また、旧制中学校・高等女学校を卒業した者が入学した師範学校の第二部の教育課程についても分析の対象を拡大し、第二部においてどのような外国史教育が施されていたかを、中学校・高等女学校での外国史教育のあり方との比較や継承の観点からも分析を行っていく。
また、2024年度は、戦前刊行された歴史教育の講座等や『研究評論歴史教育』等に掲載された論文・資料等の分析を進めて、特に師範学校を卒業した小学校教員の外国史認識のあり方について事例の収集を進めていくこととしたい。

報告書

(1件)
  • 2023 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 図書 (3件)

  • [図書] 東京学芸大学150年の歩み 1873-20232023

    • 著者名/発表者名
      川手圭一・日高智彦・小嶋茂稔ほか計7名
    • 総ページ数
      262
    • 出版者
      学文社
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [図書] 「戦前歴史学」のアリーナ 歴史家たちの1930年代2023

    • 著者名/発表者名
      加藤陽子・井上文則・小嶋茂稔ほか計13名
    • 総ページ数
      329
    • 出版者
      東京大学出版会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [図書] 中国学の近代的展開と日中交渉2023

    • 著者名/発表者名
      陶徳民・吾妻重二・永田知之・小嶋茂稔ほか計23名
    • 総ページ数
      329
    • 出版者
      勉誠社
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書

URL: 

公開日: 2023-04-18   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi