研究課題
基盤研究(B)
更新世末の北海道を対象に、自然環境の変化と人類集団の行動系との相互関係を究明するためのアプローチの一つとして、当該期の主要な狩猟具であった尖頭器がどのように製作、使用されていたのか、その相互関係はどのようなものであったのかという課題に取り組む。そのため、層位的出土状況や数値年代によって、尖頭器を含んだ石器群の時空間変遷を把握する。次に、製作・使用痕跡に焦点をあて、尖頭器の原材料から製作、使用に至る一連の過程の相互関係を複数の石器群で分析する。これらの検討に基づき、尖頭器の製作・使用行動は晩氷期のはじまりを画期として大きな変容が起こっていたという仮説を検証する。