研究課題/領域番号 |
23K25445
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補助金の研究課題番号 |
23H00748 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分05010:基礎法学関連
小区分05030:国際法学関連
合同審査対象区分:小区分05010:基礎法学関連、小区分05030:国際法学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大河原 知樹 東北大学, 国際文化研究科, 教授 (60374980)
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研究分担者 |
三浦 徹 公益財団法人東洋文庫, 研究部, 研究員 (00199952)
堀井 聡江 桜美林大学, リベラルアーツ学群, 教授 (20376833)
磯貝 健一 京都大学, 文学研究科, 教授 (40351259)
伊藤 知義 中央大学, 法務研究科, 教授 (00151522)
磯貝 真澄 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 准教授 (90582502)
宮下 修一 中央大学, 法務研究科, 教授 (80377712)
桑原 尚子 岩手県立大学, 総合政策学部, 准教授 (10611361)
竹村 和朗 高千穂大学, 人間科学部, 准教授 (60782654)
阿部 尚史 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 准教授 (20589626)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2026年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2024年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
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キーワード | イスラーム法 / 民法 / 比較法 / 中東法 / オスマン帝国 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、中東諸国における協働と財産共有の実態を、組合と財産共有に着目し、現代を視野に収めつつ、法制度史的かつ歴史的な観点から明らかにすることである。具体的には、19世紀後半から20世紀前半の中東各国が西洋の圧力を受けて司法改革を進める過程において、組合・財産共有に関する法制度をどのように整備し、社会にどのように浸透させ、社会からどのような反応があったのかという問題を、法制史の観点から、また中東における地域間比較の観点から考察する。
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研究実績の概要 |
本年度は、オスマン民法典(メジェッレ:以下М法典)に関する研究会(シャリーアと近代研究会)を8回、うち1回は前年度の繰り越し研究会だったため、7回(2023年6月~2024年1月)実施した。これらの研究会においては、協働・共有を法典化した「第10編 シャリカ」を検討した。シャリカ/シルケトは「共有」「組合」等の意味を含意する。編のタイトルそのものは一応「共有」し、必要があれば再考することとした。「序文 イスラーム法学用語の解説(第1045-1059条)」「第1章 共有の解説 全3節(第1060-1113条)」の検討を終え、「第2章 分割 全9節」は第1146条まで、具体的には「第4節 区分型分割(キスマ・タフリーク)」までの訳文を検討した。М法典の分割は、大きくは「協議分割(キスマ・リダー)」「裁判上の分割(キスマ・カダー)」に分けられている。古典イスラーム法学は、前者を合意分割、後者を強制分割と説明するが、注釈書での説明では、オスマン時代の法学書とともに法の最高権威であるシェイヒュルイスラームのファトワー(法意見)も引用され、М法典が単なる古典法学のタクリード(模倣)ではなく、時代に合わせた柔軟な解釈を実施してきたことを裏づける。 中東における組合・財産共有の法制度および歴史的実態の研究については、ドイツからオスマン時代の研究者であるStefan Knost博士を招聘して講演会を開催したほか、国内や海外(トルコほか)において関連史資料の調査を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
順調に研究会を開催できており、かつ国外研究者との連携もできている。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、中東における協働・共有の実態解明のために、研究会を実施し、海外の研究者との連携を強化する
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