研究課題/領域番号 |
23K25485
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補助金の研究課題番号 |
23H00788 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06020:国際関係論関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
川島 真 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (90301861)
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研究分担者 |
茂木 敏夫 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (10239577)
青山 瑠妙 早稲田大学, 国際学術院(アジア太平洋研究科), 教授 (20329022)
岡本 隆司 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (70260742)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
13,390千円 (直接経費: 10,300千円、間接経費: 3,090千円)
2025年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2024年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | 天朝定制 / 冊封・朝貢・互市 / 国権回収 / 革命外交 / 新型国際関係 / 主権国家体制 / 社会主義中国 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は近現代中国の国際秩序観が19世紀、20世紀前半、1949年以降と大きく三分割され、それぞれが各時代の論理で説明され、状況の転換、連続性が十分に説明されていないことに鑑み、中国の国際秩序観の歴史的変遷を19世紀から現在までの通史的、長期的な視点から考察する。またこれまで転換点とされてきた時期に注目して、その変化、転換の原因や過程を考察する。具体的には三つの時代と二つの転換点(19世紀末から民国期、1949年前後の転換点)についてその転換、連続性の状況を把握し、その原因・理由、過程を明らかにし、関連する事例研究を進めることを目指す。そして中国の国際秩序の他国からの認識を考察、解明する。
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研究実績の概要 |
本研究は近現代中国の国際秩序観が19世紀、20世紀前半、1949年以降と大きく三分割され、各々の時代の論理で説明されているために、変容過程、連続性が十分に説明されてこなかったことに鑑み、中国の国際秩序観の歴史的変遷を19世紀から現在までの長期的な視点から解明し、これまで転換点とされてきた時期に注目して、その変容過程や原因、あるいは連続している要素について考察するものである。中国の習近平政権が様々な「世界観」を提起し、また他方で中国の対外姿勢や言動それ自体から、中国の世界観を想定する言説が世界的に広がりを見せる中で、本研究は現代的な要請にも適っていると考える。 23年度は以下のように研究を進めた。①研究体制の確立:初年度なので役割分担を明確にして研究体制を形成することを心がけ、各自が研究を進めた。代表者は図書『ユーラシアの自画像―「米中対立/新冷戦」論の死角』、『大平正芳の中国・東アジア外交―経済から環太平洋連帯構想まで』などを発表し、分担者の茂木は論文「中国文化世界における秩序形成」、青山は論文「「記憶の記憶」時代における日中和解」、岡本は論文「歴史教育と歴史研究―主題学習とアジア史をめぐって」、図書『物語 江南の歴史―もうひとつの中国史』など少なからぬ成果を発表できた。②研究会(東アジア国際関係史研究会)などの開催:王文隆「抗戦時期中国国民党的政党外交」(4/17)、座談会「東アジアの国際情勢と台湾」(蔡東杰、陳育正、6/21)、林孝庭「両蒋“文物”返還台湾」(1/27)、SEUNGHEE OH「日本の中国に対する認識と戦略政策:台湾との関係を中心として」(2/23)、林亨芬「馬賊与近代日本帝国的満洲経略(1904-1932)」(3/25)などのほか、シンポジウム「再談 1958 年前後的東亜“冷戦”:第二次台湾海峽危機65週年学術研討会」(12/5)を開催した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
適宜研究会を開催し、各自で研究の成果を上げている。
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今後の研究の推進方策 |
①研究成果の発表:代表者および分担者がそれぞれ国際会議、国内学会、研究会などの場において、本研究に関わる実証研究の成果について公にしていく。②近現代中国、現在の中国の世界秩序観に関する基本資料の収集:「中国の世界観」が重要視されていることにも鑑み、近代以来の「中国の世界観」に関する資料を網羅的に収集し、本研究を遂行する過程で、個々の研究で用いられる基本資料を掌握する。③コロナ禍で国際学術交流が縮小したことに鑑み、活発に対面、オンラインでの国際学術交流活動を実施する。④研究会・若手研究者国内国際ワークショップの開催:本研究メンバーのみならず、次世代の研究者や国内外の研究者との交流を積極的におこない、研究の深化をはかる。
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