研究課題/領域番号 |
23K25516
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補助金の研究課題番号 |
23H00819 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
山崎 潤一 神戸大学, 経済学研究科, 講師 (80800606)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2026年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2025年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2024年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
2023年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 永続性 / 江戸時代 / 都市 / 官僚制 / 取引費用 / 集積の経済 / 中央集権 |
研究開始時の研究の概要 |
この研究では、江戸時代の政治経済の事柄が、その後の経済社会にどのような影響を与えたかを明らかにする。具体的には、(1) 廃藩置県によって政治的意味を失った城下町とそうでない城下町で都市規模の差がどのように変化したか、(2) 東京にある大名屋敷地が現在の土地利用にどのように影響したか、(3) 江戸幕府の内部で高い役職に就くことが子孫の出世にどのような影響を与えたかを検討する。またこれらの実行にあたって、(1) 機械学習を用いた地図の電子化、(2) 地価や人的交流の把握、(3) 職歴や家系資料の電子化を行い、関連する諸分野の実証研究水準の向上を目指している。
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研究実績の概要 |
2023年度は以下のような進展があった。旗本研究に関しては、主に寛政重修諸家譜の個人ID付与が進んだ。養子などによって複数家系に登場する人物などの同定は、単なる家系図を超えた家族関係を捕捉するのに重要な情報であるが、その同定には丹念な精査が必要であり、大きな進展であると言える。またOCRを用いた追加情報の付与も目処が立ち、個人の別名などの情報を追加付与することができる。柳営補任のデータにはこの別名が多く記載されており、両資料の接続作業を目指す2024年度に向けて大きな前進を得た。大名屋敷研究に関しては、トップ誌に投稿し惜しくも棄却となったが数多くのフィードバックを得ることができ、改訂作業を進めた。また2023年に行われたJADE-CEPR-TIME Conference on Economic Developmentにおいて当該論文を発表し、開発経済学会から速水賞を受賞した。また名刺交換データを使った分析にも進展があり、2024年度初頭に香港大での報告を行うこととなった。地図電子化プロジェクトに関しては、機械学習を用いたデータ整備に一旦の目処がつき、分析を進め、内外の研究者から継続してフィードバックを得ながら分析を進めている。また分析をする中で、近世以前の城の分布を分析に追加的に使用することでさらに研究を深めることができるという認識に至り、2024年度の作業方針に追加することとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね申請時に計画した通りに資料の電子化や分析等が進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は以下のとおり進める。旗本研究に関しては、柳営補任と寛政重修諸家譜のデータ整理を進めつつ、両者の接続作業を始める。また柳営補任のみを使った分析を進め、年度内に学会発表やワーキングペーパー執筆を行なっていく。大名屋敷研究に関しては、受け取ったフィードバックを反映させながら投稿を進める。また名刺交換を使った研究に関しても、追加分析を進めワーキングペーパー執筆を行う。地図電子化プロジェクトに関しては、追加的に城データ整備を行いつつ学会発表を進め、研究に対するフィードバックを分析に反映させていく予定である。
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