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総合電機企業における組織能力の構築と産業の形成:グローバル経営史の構想

研究課題

研究課題/領域番号 23K25539
補助金の研究課題番号 23H00842 (2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2023)
応募区分一般
審査区分 小区分07070:経済史関連
研究機関中央大学

研究代表者

谷口 明丈  中央大学, 企業研究所, 客員研究員 (20103228)

研究分担者 菅山 真次  東北学院大学, 経営学部, 教授 (00202127)
宮田 憲一  明治大学, 経営学部, 専任准教授 (00782351)
近藤 光  日本大学, 商学部, 講師 (10762148)
市原 博  獨協大学, 経済学部, 教授 (30168322)
山崎 敏夫  立命館大学, 経営学部, 教授 (30220320)
石塚 史樹  明治大学, 経営学部, 専任教授 (40412548)
長谷部 弘道  日本大学, 商学部, 准教授 (40781282)
金 容度  法政大学, 経営学部, 教授 (70350212)
西村 成弘  神戸大学, 経営学研究科, 教授 (70511723)
宇田 理  青山学院大学, 経営学部, 教授 (80298132)
平本 厚  東北大学, 経済学研究科, 名誉教授 (90125641)
田中 洋子  筑波大学, 人文社会系(名誉教授), 名誉教授 (90202176)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2025年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2024年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2023年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
キーワード経済史 / グローバル経営史 / 総合電機企業 / 組織能力 / 人的資本
研究開始時の研究の概要

20世紀を代表する産業である電気機械産業において今日まで代表企業であり続けた日米独の総合電機企業を取り上げ、その誕生から今日までの期間の、①戦略と組織構造、②人的資本・人的資源、③組織能力について比較検討し、日本の企業・アメリカの企業・ドイツの企業の特徴を浮き彫りにするとともに、独自の戦略と組織構造を持ち、個性的な人的資本と組織能力を抱えたそれぞれの企業がグローバルな場において相互に関係しながら電気・電子技術を基礎とする様々な産業を形成する過程を明らかにし、総合電機企業のグローバル経営史を構築していくことを目的としている。

研究実績の概要

①戦略と組織構造  このカテゴリーの研究はほぼ終了し『総合電機企業の形成と解体』として出版した。
②人的資本・人的資源  このカテゴリーの研究は谷口・菅山・田中・石塚・宮田・長谷部によってなされてきたが、研究成果を『日米独総合電気業における人的資本の形成史 (仮)』として出版するための準備をした。
③ 組織能力  このカテゴリーについては、まず理論的な整理検討を、宇田、宮田、谷口を中心に行い、2023年度中に、組織能力を構成するエレメントを抽出し、具体的分析の準備を行った。また、個々の企業の組織能力の形成過程と、その変化および喪失過程については、①と②の研究成果を基礎に④の研究と連関させながら準備作業を行った。
④グローバル経営史  このカテゴリーでは、①,②,特に③の研究成果に依拠しつつ、それぞれ独自の組織能力を形成してきた各企業がグローバルな舞台において競争、協調といった諸関係を取り結びながら、どのようにして産業を形成してきたのか、そのプロセスを明らかにする準備作業を行った。
(A)電力システムの形成では、グローバルな電力システム産業を形成する過程と、その中で後発の日本企業がどのように振るまったのかを、B)エレクトロニクス産業の形成では、ラジオ次いでテレビの登場によって形成されてくる過程を各企業の組織能力の形成・変容・喪失の視点から、(C)コンピュータへの進出では、なぜ総合電機企業がグローバル競争においてIBMの後塵を拝することになったのかを、組織能力の視点から、(D)半導体産業の展開では、アメリカを中心に多くの企業を巻き込んでダイナミックな展開を経験する当該産業において総合電機企業はどのような役割を果たしたのかを、(E)産業プラットフォームの構築については、産業IoTプラットフォームがいかにして開発され、産業を形成するようになったのかを、明らかにする準備作業を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究で設定した①戦略と組織構造 ② 人的資本・人的資源 ③ 組織能力 ④グローバル経営史の4つの研究カテゴリー全てにおいて「研究実績の概要」で述べたように、実績を積み上げてきてはいるが、残念ながら、一部の国においてパンデミックの影響が残り、依然として資料へのアクセスが困難な状況が続いているため、当初の計画に若干の遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

①戦略と組織構造においては、すでに出版された『総合電機企業の形成と解体』の成果を学会等で共有する努力を続ける。② 人的資本・人的資源においては、2024年度中に研究成果を『日米独総合電気業における人的資本の形成史 (仮)』として出版する準備を進める。③ 組織能力については、引き続き理論的な整理検討が必要であり、そのための研究会を組織するとともに、個々の企業の組織能力の形成過程と、その変化については、①と②の研究成果を基礎に④の研究と連関させながら研究を遂行する。④グローバル経営史については、①②、特に③の研究成果に依拠しつつ、それぞれ独自の組織能力を形成してきた各企業がグローバルな舞台において競争、協調、ネットワーク形成といった諸関係を取り結びながら、どのようにして産業を形成してきたのか、そのプロセスを明らかにする。③④については、新たな研究者の発掘、若手研究者の育成、国際的な研究ネットワークの構築を同時に進めていく。
また、国際シンポジウムを開催するか、海外の学会でセッションを組織する準備を進める。さらに、成果の英文での出版を追求する。

報告書

(1件)
  • 2023 実績報告書
  • 研究成果

    (19件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (7件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] テレフンケンの特許管理―両大戦間期ドイツ企業の対日事業と日本無線―2024

    • 著者名/発表者名
      西村成弘
    • 雑誌名

      同志社商学

      巻: 75 ページ: 31-54

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] 日米企業システムの比較史序説(5)-雇用及び労使関係の日米比較史3:戦間期(上)2024

    • 著者名/発表者名
      金 容度
    • 雑誌名

      経営志林(法政大学経営学会)

      巻: 60巻4号 ページ: 33-56

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] 高度成長期電解コンデンサ産業と中堅企業の形成2024

    • 著者名/発表者名
      平本 厚
    • 雑誌名

      東北大学『研究年報・経済学』

      巻: 第80巻第1号 ページ: 19-41

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 日本企業の人材育成力を考える2024

    • 著者名/発表者名
      市原博
    • 雑誌名

      改革者

      巻: 2月 ページ: 48-51

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] ドイツにおける企業間人的ネットワークの変容ー銀行業、保険業、鉄鋼業、化学産業、電機産業、自動車産業の分析ー2024

    • 著者名/発表者名
      山崎敏夫
    • 雑誌名

      比較経営研究

      巻: 第48号 ページ: 106-124

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] 日米企業システムの比較史序説(3)-雇用及び労使関係の日米比較史1:1910年代まで(上)2023

    • 著者名/発表者名
      金 容度
    • 雑誌名

      経営志林(法政大学経営学会)

      巻: 60巻2号 ページ: 1-31

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] 日米企業システムの比較史序説(4)-雇用及び労使関係の日米比較史2:1910年代まで(下)2023

    • 著者名/発表者名
      金 容度
    • 雑誌名

      経営志林(法政大学経営学会)

      巻: 60巻3号 ページ: 51-77

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] 日本のコンピュータ・ビジネスの生成と発展(1):1950 年~ 1979 年─ 富士通(株)の組織能力の形成とネットワーク的調整を中心に─2023

    • 著者名/発表者名
      宇田 理
    • 雑誌名

      青山経営論集

      巻: 58巻1号 ページ: 45-74

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] 第2次大戦前におけるドイツ鉄鋼業、化学産業、電機産業における主要企業の監査役兼任ネットワークの構造(Ⅱ)ーナチス期の合同製鋼、IGファルベンおよびジーメンス・ハルスケの分析ー2023

    • 著者名/発表者名
      山崎敏夫
    • 雑誌名

      立命館経営学

      巻: 第62号第1号 ページ: 23-43

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 市原博『近代日本の技術者と人材形成・人事管理』をめぐって2024

    • 著者名/発表者名
      市原博
    • 学会等名
      社会政策学会労働史部会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 日立製作所の事業構造改編と組織改革(セッション報告「総合電機企業の形成と解体:戦略と組織に関する理論の歴史的検討」)2023

    • 著者名/発表者名
      金 容度
    • 学会等名
      2024年度組織学会年次大会(関西大学)
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 総合電機企業の形成と解体-戦略と組織に関する理論の歴史的検討-2023

    • 著者名/発表者名
      西村成弘、谷口明丈、宮田憲一、平本厚、金容度、田中洋子、上野恭裕
    • 学会等名
      2024年度組織学会年次大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] コメント:第2次大戦後の産学連携通史のミッシングリンク-1960-70年代を中心に2023

    • 著者名/発表者名
      平本 厚
    • 学会等名
      2023年度経営史学会第59回全国大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] ドイツにおける就労支援・能力開発の仕組み2023

    • 著者名/発表者名
      石塚史樹
    • 学会等名
      産業構造の大きな変化と新型コロナウイルス感染拡大を契機とした、就労支援と能力開発の一体的な仕組みの実現に向けた調査研究委員会(連合総研)
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] ドイツにおける企業間人的ネットワークの変容と「ドイツ株式会社」ー銀行業、保険業、鉄鋼業、化学産業、電機産業、自動車産業の分析ー2023

    • 著者名/発表者名
      山崎敏夫
    • 学会等名
      日本比較経営学会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] ドイツ銀行業、保険業の人的結合と「ドイツ株式会社」2023

    • 著者名/発表者名
      山崎敏夫
    • 学会等名
      経営史学会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [図書] 組織論のエッセンス2024

    • 著者名/発表者名
      メアリー・ジョー・ハッチ(日野健太・宇田 理 共監訳)
    • 総ページ数
      195
    • 出版者
      同文舘出版
    • ISBN
      9784495390792
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [図書] 日本経営論2023

    • 著者名/発表者名
      金容度
    • 総ページ数
      401
    • 出版者
      博英社
    • ISBN
      9784910132440
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [図書] 総合電機企業の形成と解体:「戦略と組織」の神話,「選択と集中」の罠2023

    • 著者名/発表者名
      谷口明丈編、田中洋子、宮田憲一、平本厚、金容度、長谷川信、ピエール=イヴ・ドンゼ
    • 総ページ数
      404
    • 出版者
      有斐閣
    • ISBN
      4641166153
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書

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公開日: 2023-04-18   更新日: 2024-12-25  

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