研究課題/領域番号 |
23K25594
|
補助金の研究課題番号 |
23H00897 (2023)
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
|
研究機関 | 福知山公立大学 |
研究代表者 |
川島 典子 福知山公立大学, 地域経営学部, 教授 (30455092)
|
研究分担者 |
倉本 到 福知山公立大学, 情報学部, 教授 (20333502)
大塚 理加 国立研究開発法人防災科学技術研究所, 災害過程研究部門, 契約研究員 (50531729)
矢守 克也 京都大学, 防災研究所, 教授 (80231679)
立木 茂雄 同志社大学, 社会学部, 教授 (90188269)
岡本 悦司 福知山公立大学, 地域経営学部, 教授 (90247974)
大門 大朗 福知山公立大学, 地域経営学部, 准教授 (20852164)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2025年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2024年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
2023年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
|
キーワード | 独居高齢者の見守りロボット / 介護予防機能 / 健康管理機能 / 防災機能 / 見守りロボット / 独居高齢者 / 重層的支援 / 地域包括支援センター / 福祉専門職 / 防災 / 健康管理 / 孤独解消 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、現在、日本において急激に増加しつつある独居高齢者が、独居であっても最後まで生き生きと住み慣れた地域において生活していけるようにすることを研究の目的としている。具体的には、地域福祉分野での重層的支援(包括的支援)を行う際、人口減少社会において枯渇するであろう福祉専門職の業務の1部を小型ロボットに代行させるために、「見守りロボット」の実装化を行う。 双方向性の対話をすることによって孤独を解消し、家族との連絡もとれ、被災時に避難勧告を行う防災機能も有し、服薬管理のみならず健康管理機能や介護予防機能も担う「独居高齢者の見守りロボット」の開発を行う研究である。
|
研究実績の概要 |
初年度は概ね順調に研究計画通りに研究を遂行することができた。まず防災機能開発チームでは、京都府福知山市と高知県黒潮町をフィールドとして水位計利用の有効性や避難情報を視覚刺激(フラッシュライトなど)、振動刺激(バイブレーターなど)に変換するデジタル機器を活用した要援護者対策について研究し、予備的な実証実験を実施した。また、福祉専門職による個別支援計画作成のための当事者のアセスメントを支援するアプリ「Sonae」も開発している。 さらに、健康管理機能開発チームでは、マイナポータルによって閲覧可能な独居高齢者の検査情報や薬剤データを小型ロボットにプログラミングして検証する実証実験を行った。また、全国約60自治体の要介護状態にない高齢者のデータを有するJAGES(日本老年学的評価研究)のビッグデータを用いて、主観的健康観とAIパーセプションなどに関する分析なども行っている。 ロボット開発チームでは、独居高齢者の生活を支援する対話ロボットの基本機能をVstone 社の小型ロボット Sota をベースにして開発した。独居高齢者の生活状況をロボットを介して詳細に知るために、Sotaに備えられた遠隔操作および対話機能によって、医療従事者、ケアマネージャー、社会福祉士などの専門職との直接対話を遠隔地間でも実施できるよう実証実験を行っている。 研究代表者は、これらの研究を統括し、次年度以降の課題について検討した。その結果、独居高齢者が可能な限り自宅で自立して安全に幸せに生活できるようにするために重層的支援において小型ロボットに福祉専門職の業務を代行させられるようにするには、デンマークの自治体に必ず1つある無料で福祉機器の貸し出しを行う福祉機器センターのような機能を地域包括支援センターに備えられるようにし、いずれは開発した小型ロボットの貸し出しを無料できる方策を考えるべきであるという結論を得た。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記報告書記載の通り、8割方研究計画通りに進んでいる。
|
今後の研究の推進方策 |
今年度は、昨年度実施できなかった防災意識調査を国立防災科学研、京大防災研、同志社大学インクルーシブ防災研究センターなどと連携しながら行いたい。 また、昨年度の研究成果を踏まえて、阪大の研究協力者などと連携しながら、実際に、独居高齢者の見守りロボットのモックアップ(試作品)をつくる予定である。さらに、できあがったモックアップを使用してくれるモニターとなる自治体を探すための交渉を行う。 加えて、昨年度までの研究成果をアメリカのデンバーで開催される国際学会で発表し、日本社会福祉学会、日本地域福祉学会などの国内学会でも口頭発表する。さらに、日本社会福祉学会、日本地域福祉学会、関西社会福祉学会などに研究成果を論文化して発表する予定である。また、来年度発刊予定の編著の編集も行う。できれば、アメリカだけでなく、北欧などのその他の国際学会でも発表したい。
|