研究課題/領域番号 |
23K25597
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補助金の研究課題番号 |
23H00900 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 淑徳大学 |
研究代表者 |
松尾 加奈 淑徳大学, その他部局等, 准教授 (60727478)
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研究分担者 |
東田 全央 淑徳大学, その他部局等, 助教 (60892528)
戸塚 法子 淑徳大学, 総合福祉学部, 教授 (60219764)
藤森 雄介 淑徳大学, その他部局等, 教授 (20364896)
郷堀 ヨゼフ 淑徳大学, 総合福祉学部, 教授 (80611152)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2027年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2026年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2025年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2024年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 国際ソーシャルワーク / 脱植民地化 / 仏教ソーシャルワーク / アジアのソーシャルワーク教育モデル / インディジナスなソーシャルワーク / ソーシャルワーク教育 / 国際ソーシャルワーク教育モデル / インディジナス・ソーシャルワーク / アジアのソーシャルワーク教育 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はフィリピン、タイ、インドネシア、マレーシア、スリランカ、バングラデシュ、パキスタン、モンゴルの8か国を対象として、各国のソーシャルワーク研究者と共同で行うアクションリサーチを用いて、国際ソーシャルワーク教育を問い直し、再構築を試みる研究である。国際ソーシャルワーク教育の諸相を解明しながら、各国・地域の固有の文脈を考慮したカリキュラム開発を試みる。開発の過程では知見を踏まえた対話を行い、教育計画の試行実施と評価を対等な関係において実施する。本研究で得られた知見や成果を国内外に発信することで、国際ソーシャルワーク研究のハブ機能形成を目指すものである。
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研究実績の概要 |
本研究のパイロットプロジェクトである第7回アジア国際社会福祉研究所国際学術フォーラム「国際ソーシャルワークは何を教えるか?」(2023年2月開催)について、短報を国際ジャーナルDiscover Global Societyに登壇者と共著で投稿、掲載された。また本フォーラムの報告書を発行した。また、対象国[フィリピン、タイ、インドネシア、マレーシア、スリランカ、バングラデシュ、パキスタン、モンゴル)に共同研究者公募を9月に開始、10月15日に8か国9チームを採択した。国内研究会を4月、7月、8月に実施、各国研究協力者たちとのオンラインでの研究会を3回開催した。1月の研究会では各チームによる進捗報告会を実施、2024年4月末に各国から報告書が提出される予定である。 そのほかに、今年度は国内外の学会や国際会議にて発表、交流を通じて共同研究者の開拓を行った。People's University ofBangladesh(バングラデシュ・ダッカ)の国際ソーシャルワーク記念イベント「社会的協働を通じての多様性の尊重」(5月)では、イベント内でのセッションを共催企画し「バングラデシュの文脈におけるソーシャルワーク実践視点とスキルを掘り起こす」と題して、バングラデシュ・日本・スリランカをオンラインで結んで実施した。また、モンゴルで開催された「オープンモンゴリア2023」で研究分担者が高等発表をしたほか、日本社会福祉学会第71回秋季大会(10月)では、特定課題セッション「変わりゆく世界において国際ソーシャルワーク研究が目指すものとは」を企画・運営した。アジア太平洋ソーシャルワーク・教育地域会議(フィリピン・セブ)で口頭発表とパネルのファシリテイタ―を務めた。さらに、第8回国際学術フォーラム「国際ソーシャルワーク理論研究の100年「その先」には何があるのか」(2024年2月)を企画実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
参加各国の現地研究協力者と進捗報告会を2024年1月に開催し、相互に進捗を確認するなど予備的調査は現時点まで順調に進んでいる。なお、中間報告書の提出期限は2024年4月末である。本研究の代表者・分担者は同じ組織に所属していたため、研究会を都度開催することができた。研究会では、日本の社会福祉教育での国際ソーシャルワークの位置づけを教科書からレビューしたり、本研究のユニークな点である仏教ソーシャルワークの理解の共有を図ったり、研究分担者の研究背景に沿った議論が交わされた。 また、所属するアジア国際社会福祉研究所の事業として毎年開催している国際学術フォーラムについても科研費を活用して、関心を持つ国内の研究者・実践者の対面参加を含めたハイブリッド開催を実現した。基調講演では、西欧ルーツのソーシャルワーク(WPSW)に基づいた国際ソーシャルワーク理論研究の先駆者リン・ヒーリー(コネチカット大学名誉教授)とマノハー・パワール(チャールズスタート大学教授)を招聘した。また、従来の理論を所与のものとせず、新しい理論を打ち出した研究所名誉所長の秋元樹、研究分担者の東田全央を登壇者とし、活発な意見が交わされた。 各研究分担者は個々の関心事に沿って、執筆活動も積極的に実施するなど、研究は順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
国際ソーシャルワーク理論研究に関する国際学術フォーラムの報告書作成と、国際ソーシャルワーク研究書籍を発行する予定である。また、日本国内の国際ソーシャルワーク教育の現状に関する調査に着手する。また、研究代表者は、本研究で得られた知見を活かし、博士論文執筆の準備を進める。 2024年4月末に収集される海外研究協力者の予備的調査報告をもとに、国際ソーシャルワーク教育カリキュラム国際比較と、専門家会議を企画する予定である。仏教ソーシャルワークの知見を活かした国際ソーシャルワーク研究の一環として、国際学術フォーラムも開催する。これは、カリキュラム再構築に欠かせない国際ソーシャルワーク理論の探究につながると考えている。なお、研究分担者については所属移籍が生じたため、2024年度以降分担者の変更を行う予定である。
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