研究課題/領域番号 |
23K25710
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補助金の研究課題番号 |
23H01013 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
鮫島 輝美 関西医科大学, 看護学部, 教授 (60326303)
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研究分担者 |
合田 友美 千里金蘭大学, 看護学部, 教授 (20342298)
鈴木 智恵子 佐賀大学, 医学部, 教授 (20569636)
高島 真美 関西医科大学, 看護学部, 講師 (30965661)
ウィリアムソン 彰子 神戸大学, 医学部附属病院, 看護師 (40382262)
田仲 浩平 東京工科大学, 医療保健学部, 教授 (60449949)
水戸 優子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (70260776)
米満 潔 佐賀大学, 全学教育機構, 特任講師 (80301670)
菊原 美緒 名桜大学, 健康科学部, 上級准教授 (80761915)
本間 典子 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 国立看護大学校 教授 (50345039)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2025年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2024年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2023年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
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キーワード | 教育DX化 / 技術教材の教育的意義 / 技術教材の活用 / アクションリサーチ / アクション・リサーチ |
研究開始時の研究の概要 |
変革活動として3つのフェーズがあるとし、研究は3年を計画している。 【フェーズ1】【主体】である教育実践者・研究者がどのように新しい教材を作ったのか 1)グループインタビュー:Q1を明らかにするために行う.2)言説分析:Q2に取り組む. 【フェーズ2】新しい【道具】を使ってどのように教育DX化の活動を活性化していくのか 3)グループディスカッション:Q3,Q4に取り組む. 【フェーズ3】【道具】新しい教材を使って,学習者にどのように技術を習得してもらうか【対象→結果】4)Q4をさらに発展するために, 勉強会や研究会を開く.5)情報公開のためのホームページの作成:これまでの研究成果を順次公開する
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研究実績の概要 |
本研究では,教育のDX化を「従来ずっと続いてきた活動に内在する人間が,従来の活動の惰性や呪縛から脱却し,新しい活動を創造する変革活動」と捉え、3つのフェーズがあるとし、3年間で研究を計画している。【フェーズ1】【主体】である教育実践者・研究者がどのように新しい教材を作ったのか、【フェーズ2】新しい【道具】を使ってどのように教育DX化の活動を活性化していくのか 、【フェーズ3】【道具】である新しい教材を使って,学習者にどのように技術を習得してもらうか【対象→結果】、を明らかにしていく。具体的な問いとして、Q1)医療系でAR教材・VR教材,仮想空間におけるバーチャル演習・ 実習の技術教育教材をこれまでに開発してきた研究者かつ教育実践者たちが開発に至ったプロセスを,グループインタビューによるエスノグラフィーを使って明らかにする。Q2)1)で得られた結果から教育にかかる知見を言説分析し,これらの技術教育教材の教育効果や評価項目,活用方法について体系的に分類し整理する.Q3)2)と比較して,既存の対面による技術教材の教育効果について再検討し,体系的に分類し整理する. Q4)1)から3)の結果をふまえ,それぞれの技術教材の強みと弱みを明らかにし,目的に応じた技術教育の教育効果や評価方法,活用方法について,学習環境デザインの観点から整理し,ホームページを作成して情報公開することで,汎用性を拡張する社会的貢献を目指す. 2023年度は、定期的に研究会を開き、グループインタビューを行ってきた。また、8月には研究会を開き、研究全体の方針確認と今後の進め方について検討を行った。11月には、VRを用いたバーチャル空間で会議を開き、実際にどんな活用が可能か、検討を行った。12月は、日本看護科学学会交流集会を開き、他の研究者と情報交換を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究課題の進捗状況としては、概ね順調に進んではいるが、予定よりはやや遅れている。 具体的な進捗状況は次の通りである。定期的なオンライン研究会は、2023年4月4日、5月2日、6月6日、10月4日、11月1日、12月6日、2月14日、3月6日、合計9回行った。4月、5月は研究計画の確認、10月はVRゴーグルを用いたWhiteroomの体験会、8月研究会の言説分析報告、2月は交流集会の振り返り、研究の方向性の再確認、を行った。グループインタビューは、6月ウイリアムソン、11月合田、12月田仲、3月米満、が担当し実施した。研究の方向性を確認しながら、研究会にてデータを収集し、テキスト化は終了している。また、教育におけるDX関連の文献検討を実施し、研究の動向を調査中である。 対面研究会は、2023年8月5日、6日、佐賀県多久市にて開催した。参加者は、研究代表者1名、研究分担者8名、計9名だった。目的は、研究全体の方向性説明、研究計画の作成、各担当者からの現状報告、情報交換であった。決定事項として、全員が新型のVRゴーグルを購入し、MR会議システムを体験し、今後の活用方法について検討する、会議の発言についての言説分析を行う、代表者が今後の全体スケジュールを作成、定例会の具体計画を作成することとなった。 2023年12月9日、10日に開催された第43回日本看護科学学会にて、交流集会を企画し、実施した。「看護教育のXR教材開発プロセスと開発ニーズの明確化」と題し、主に医療系演習・実習の技術教育教材の開発者の開発物語を共有し、今後の活用方法について交流した。参加者は、約20名だった。 以上から、概ね計画は順調に進んでいるが、言説分析、情報発信がやや計画よりもスケジュールが遅れており、今年度は上記の評価とした。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、研究分担者として国立看護大学看護学部本間典子氏を新たに加える。本間氏は早い段階で解剖生理学の講義においてVR教材を導入し、研究にも取り組んできたパイオニアであり、本研究にとっても新たな視点を与えてくれるものと期待している。2023年度にデータ収集がほぼ終了したため、量的・質的言説分析を、鮫島と高島が中心に行う。その上で、研究会で結果の検討・考察を行う。また、現在進行中の教材開発研究の実践例を提供してもらい、研究会で検討し相互の気づきや学習の機会とする。今年度は、6月に千里金蘭大学にて行う予定であり、順次、可能な場所で研究会を開催していく。研究会での検討内容は、テキストに起こし、言説分析を行う。得られた結果から教育おける知見を「技術教育教材の教育効果」や「評価項目」,「活用方法」について体系的に分類し整理する。2024年度は、そのために必要な分析項目を吟味し、効率的に分析する準備を行う。 2025年度は、研究会での学びをふまえ、Q3)2)と比較して,既存の対面による技術教材の教育効果について再検討し,体系的に分類し整理する. その準備として、既存の対面による技術教材の教育効果について文献検討していく。分類項目に見通しをつけた上で、Q4)1)から3)の結果をふまえ,それぞれの技術教材の強みと弱みを明らかにし,目的に応じた技術教育の教育効果や評価方法,活用方法について,学習環境デザインの観点から整理していく。 研究計画の変更は研究を遂行する上での問題点は、文献検討や資料整理に時間がかかるため、作業のための人材を雇用し、効率的に進めるよう努力する。
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