研究課題/領域番号 |
23K25712
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補助金の研究課題番号 |
23H01015 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
藤本 義博 岡山理科大学, 教職支援センター, 教授 (60173473)
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研究分担者 |
野内 頼一 日本大学, 文理学部, 教授 (00741696)
藤枝 秀樹 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター研究開発部, 教育課程調査官 (20741705)
益田 裕充 群馬大学, 共同教育学部, 教授 (30511505)
木原 俊行 四天王寺大学, 教育学部, 教授 (40231287)
後藤 顕一 東洋大学, 食環境科学部, 教授 (50549368)
田中 保樹 北里大学, 理学部, 准教授 (50619898)
柴田 好章 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 教授 (70293272)
神 孝幸 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター研究開発部, 学力調査官 (70935709)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2025年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2024年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2023年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | 自己調整学習 / 理科授業における科学的な探究 / AIテキストマイニング / 指導と評価の一体化 / 教員研修 / 自己調整学習能力 / 批判的思考力 / OPPA / AIテキストマイニングツール / 生成AI / 理科授業実践 / OPPA論 / 一人1台端末 / 教育クラウド環境 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の概要は、生徒の自己調整力を効果的に育成することのできる「自己調整学習サイト」を構築して、理科の科学的な探究の授業を実践して教育効果を検証するとともに、設計し開発した「自己調整学習サイト」を運用しながら生徒の自己調整力を適切に評価し育成する指導力を高めるための教員研修プログラムを開発することである。 具体的には、自己調整学習とOPPA論を援用した「OPPデジタルシート」を設計し、デジタルシンキングツール、毎時間の振り返りを入力するGoogle FormとAIテキストマイニング等と連携した生徒の自己調整力を育成する学習プログラムを開発し、その教育効果と課題を明らかにすることである。
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研究実績の概要 |
研究1年目(2023年度)は、松浦・木下(2008)の項目反応理論を用いたメタ認知尺度を援用し、科学的思考や科学的探究といった科学的な課題解決能力を育成する際に必要なメタ認知的知識を抽出して、メタ認知的知識の程度を図る調査問題を作成した。また、平澤・久坂(2021)の中学校理科における「主体的に学習に取り組む態度」の評価指標の開発に関する探索的因子分析結果を踏まえて、自己調整に関する意識の調査問題を作成した。また、自己調整学習とOPPA論を援用した「OPPデジタルシート」を設計し、デジタルシンキングツール、毎時間の振り返りを入力するGoogle FormとAIテキストマイニング等と連携した生徒の自己調整力を育成する学習を設計し、研究協力校の岡山県立高等学校のGoogleモデル校で理科授業の2023年9月20日、2024年2月5日に授業実践を実施した。さらに、2023年9月27日から10月17日にかけて、岡山県立高等学校において、事前調査(科学的な探究・メタ認知)の後に「浮力に関する科学的な探究の学習」,第2時「浮力に関する科学的な探究の学習」,第3時「自己調整学習のためのOPPAと生成AI等のICTの活用学習」,第4時「自己調整学習のためのOPPAと生成AI等のICTを位置付けた考察の検討・改善」,第5時「事後調査(科学的探究,メタ認知,批判的思考力,感想)」と第6時「考察をよりよくするためのライティングテスト」を実施し教育効果のデータを収集した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初の計画では、科学的思考や科学的探究といった科学的な課題解決能力を育成する際に必要なメタ認知的知識の程度を図る調査問題と主体的に学習に取り組む態度に関する探索的因子分析結果を踏まえて自己調整に関する意識の調査問題を作成することであったが、教育効果を測るために研究協力校での授業実践を、高等学校2校、中学校2校の合計4校で行うことができたことから、当初の計画以上に進捗しているといえる。また、自己調整学習能力と批判的思考力を育成するために、当初はOPPAとAIテキストマイニングツールを活用することを計画していただが、さらに、2022年11月から生成可能な変換機能の技術によりインターネット上の膨大なテキストデータをもとにして文書校正や情報収集先,相談役としての活用を可能にする生成AIが普及してきたことを活用し、相談対応を可能とした生成AIに,批判的思考を促すファシリテーターの役割を与えた協働的な学びの実践において,理科の科学的な探究の意識の変容を明らかにすることを目的に研究を進展できていることから、当初の計画以上に進捗しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
研究2年目(2024年度)は、1年目の研究協力校での実証研究で開発した生徒の自己調整力育成の学習プログラムを実装した「自己調整学習サイト」を設計・開発する。 研究協力者である教育センター主催の研修講座において、単元や題材のまとまりの授業事例ごとにグループを編成し、理科の科学的な探究の授業研究を進めながら、開発した「自己調整学習サイト」を活用して、生徒の自己調整力を調査し教育効果を検証する。 また、授業を担当した教師の省察したプロトコルを分析し学習観・授業観の変容を調査する。
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