研究課題
基盤研究(B)
物質の物性は電子の集団運動によってもたらされ、電子の本質は量子力学的特性にある。複数の状態の重ね合わせとして記述される量子状態の理解は、物性科学の根幹をなすものである。本研究は、有機ラジカル磁性体が、電子スピンの量子効果を顕著に示すこと、分子設計性を有することを利用して、新しい量子磁気状態を創出することを目指している。整数スピン系の量子磁気状態の実験的解明、および、半整数スピンと整数スピンとの中間状態の学理探求を行う。