研究課題
基盤研究(B)
広視野ミリ波偏光観測は、宇宙マイクロ波背景放射からの渦巻き状偏光パターンによる原始重力波の探査として有用であり、広視野化や偏光角の高精度化が喫緊の課題である。ミリ波望遠鏡で偏光を観測するには、望遠鏡自身の偏光特性を知る必要があり、望遠鏡開口の電場のベクトル(振幅・位相)を知ることが近道である。超伝導遷移端センサ (TES)やMKIDなどの数千から数万画素を持つ焦点面検出器の開発が進められているが、電場の強度(振幅の2乗)を測定し、位相は検出できない。我々は、広視野ミリ波望遠鏡の開口の位相を、ミリ波焦点面検出器において干渉縞(ホログラム)から復元し、遠方界アンテナパターンを取得する手法を開発する。