研究課題/領域番号 |
23K25908
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補助金の研究課題番号 |
23H01212 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分16010:天文学関連
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研究機関 | 高知工科大学 (2024) 東京大学 (2023) |
研究代表者 |
須藤 靖 高知工科大学, 総合研究所, 特任教授 (90183053)
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研究分担者 |
林 利憲 京都大学, 基礎物理学研究所, 特別研究員(PD) (00972621)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
14,820千円 (直接経費: 11,400千円、間接経費: 3,420千円)
2027年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2026年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2025年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2024年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | ブラックホール / 天体力学 / 三体問題 / 重力波 / 力学的安定性 |
研究開始時の研究の概要 |
重力的に相互作用する三体系の力学的不安定性の解明とその進化の結果として誕生する二体系の観測天文学的検証を目指す。特に、銀河系内に存在しながら重力波では観測できない長周期ブラックホール連星をその回りを公転する天体の運動を通じて発見する可能性、未だ発見されていないブラックホール三体系を将来の宇宙重力波望遠鏡を用いて発見する可能性、を2つの具体的ゴールに設定し、そのために必要な理論的基礎研究を行う。
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研究実績の概要 |
本研究は、すでに重力波によって直接検出されている連星ブラックホールを、可視光で検出する可能性を念頭におき、恒星と連星ブラックホールからなる3体系の力学を定量的に理解し、その恒星の運動から連星ブラックホールの性質を解明することを目的としている。 我々はすでにそのような提案を数本の論文として発表していたが、位置天文衛星Gaiaが発見した恒星とブラックホールからなる連星系Gaia BH1に対して、それが単独のブラックホールとの連星系ではなく、連星ブラックホールとの3体系である場合を詳細に調べ、その検出可能性をまとめた論文を発表した。その後、カルフォルニア工科大学のグループが、まさにその方法論に基づいた可視光追観測を行った。結果は、連星ブラックホールである可能性に強い制約を課したものであるが、我々の提案した方法論が、今後数多く発見されるはずのGaia 恒星ーブラックホール連星系の中に潜んでいる可能性のある、連星ブラックホールを発見するうえで、現実的にも重要であることを示したものである。 また、数値シミュレーションを用いて、銀河中心に存在する超巨大質量ブラックホールのスピンと、母銀河の角運動量ベクトルの相関についての理論予言を行い、その観測的検証法を提案した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本課題申請時に発表していた理論論文での提案に適合する恒星ーブラックホール連星系が観測から発見され、我々の提案の検証が現実的であることが明らかとなった。そこで、その具体的なターゲットに対して詳細な理論予言を行い、米国の観測グループがその方法論に基づいて観測的制約を導いたことは、今後の発見に大きな期待をもたらすものとなった。
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今後の研究の推進方策 |
今後は引き続きGaia衛星が発表する新たな恒星ーブラックホール連星系に着目し、必要に応じてよる具体的な計算を行う。それとは独立に、銀河中心の巨大ブラックホール周りを公転する太陽の数倍程度のブラックホールからなる連星という違うタイプの三体系に着目し、中心巨大ブラックホールによる3体力学的効果によって、どのような力学進化を遂げるかを数値シミュレーションによって明らかにする。さらにブラックホール3体系からの重力波は、その不安定性との関係で明確な理論テンプレートが構築されていないため、安定な階層的3体系に限定して、一般的な重力波モデルを構築することを目指す。
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