研究課題/領域番号 |
23K25912
|
補助金の研究課題番号 |
23H01216 (2023)
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分16010:天文学関連
|
研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
坂本 貴紀 青山学院大学, 理工学部, 教授 (00645161)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
配分額 *注記 |
19,630千円 (直接経費: 15,100千円、間接経費: 4,530千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)
|
キーワード | 突発天体 / 重力波天文学 / ロブスターアイ光学系 / 広視野X線モニター |
研究開始時の研究の概要 |
初期宇宙や重力波源の電磁波対天体の探査を主目的とした日本独自のガンマ線バーストミッション HiZ-GUNDAM は、2029-2030年の打ち上げを 目指して、開発が進められている。HiZ-GUNDAM には、高い感度で広い空を探査できる広視野X線モニター、そして、近赤外線帯を含む4色同時に測光することのできる近赤外線望遠鏡を搭載する。本研究では、広視野X線モニターの要素試作モデルの開発、および、その性能評価を行う 。また、広視野X線モニターの一部を超小型衛星プラットフォームへ搭載し、早いタイミングでの広視野X線モニターの宇宙実証、そして、重力波天文学への貢献を目指す。
|
研究実績の概要 |
宇宙初期、そして、重力波やニュートリ源の電磁波対応天体の探査を主目的とした日本独自のガンマ線バーストミッション HiZ-GUNDAM は 2030年以降の打ち上げを目指して開発を進めている。今年度は、HiZ-GUNDAM のJAXA によるダウンセレクション審査が行われ、その審査の突破を目指して活動を行ってきたが、JAXA 内の経営判断により、ミッション選定は延期された。2-3年後に行われる予定の審査に向けて、ミッション実現のための活動を継続させていく。
今年度は、HiZ-GUNDAM で発見した突発天体を地上へ即座に速報するシステムとして利用が検討されている英国インマルサットを用いたドイツ IQ Spacecom社の通信機 Xlink-L を入手した。まだ、インマルサットを用いた通信サービス自体はまだ、スタートしていないが、いち早く通信機を入手し、来年度からスタートする事が予想されているサービスに向けて、ハードウェアの準備を進めた。また、HiZ-GUNDAM の実現までまだ多くの年月を費やす事が予想されるため、広視野X線モニターの実証機の検討を進め、6Uのキューブサットでの利用を想定した、X線CMOS検出器の読み出しシステムの開発にも着手した。また、新しい X線発生装置の購入 (学内予算) を行い、HiZ-GUNDAM に搭載する広視野X線モニターで利用するX線集光系であるロブスターアイ光学系(LEO) の実験を効率的に行えるよう実験環境の整備にも着手した。
HiZ-GUNDAM ミッションの審査に向けて、広視野X線モニターの要素技術、例えば、LEO のアライメントや焦点面検出器として検討を進めている pnCCD の駆動基板の製作などをチームの活動として行った。また、速報システムとして利用を検討しているインマルサットの通信機についても、通信機メーカーとのミーティングなどを行い、審査で必要となる多くの情報を得る事もできた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、大きな目標であった、インマルサットの通信機 Xlink-L の購入、そして、CMOS センサーの読み出し基板の作成に着手できた。また、X線集光系である、ロブスターアイ光学系の実験環境を整備する事も進めた。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は、インマルサット通信機 Xlink-L を駆動させ、その電力などの機械的な仕様を明らかとしたのち、実際にコンピュータを用いて、通信機を操作させる事を試みる。インマルサットの通信サービス InCommand が開始したら、通信試験を開始する。CMOS センサーの読み出し基板については、具体的な FPGA の回路設計に入る事を計画している。本科研費だけでは開発費用が不足するため、他の外部資金の獲得なども視野に入れ、効率的に回路設計を行っていく。
|