• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

火星の地下氷分布推定に向けた地球アナログの周氷河地形の地下構造探査と形成過程解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K25928
補助金の研究課題番号 23H01232 (2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2023)
応募区分一般
審査区分 小区分17010:宇宙惑星科学関連
研究機関高知大学

研究代表者

長谷川 精  高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 准教授 (80551605)

研究分担者 小松 吾郎  千葉工業大学, 惑星探査研究センター, 研究員 (30600853)
関根 康人  東京工業大学, 地球生命研究所, 教授 (60431897)
宮本 英昭  東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (00312992)
福士 圭介  金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 教授 (90444207)
田村 亨  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 上級主任研究員 (10392630)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
18,850千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 4,350千円)
2025年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2024年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
2023年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
キーワード火星 / 地下氷分布 / 地球アナログ / 周氷河地形 / 塩湖地形 / 浅部地下氷 / モンゴル / アメリカ南西部
研究開始時の研究の概要

火星有人探査が2040年代に計画されており,現地での水資源となる浅部地下氷の分布推定が喫緊の課題である。特に電力供給も考慮した探査候補のN30°付近の地下氷分布の把握が必要である。本研究では,火星中緯度の地球アナログである,モンゴルの周氷河地形を対象とし,永久凍土末端域における地下氷分布の正確な推定法の構築を試みる。モンゴルの現地調査でドローンによる空撮,地中レーダやトレンチ掘削による地下構造探査,年代測定を行い,表層地形の形状と地下氷深度の関係性や,その形成過程を実証的に明らかにする。この知見を火星に応用し,火星中緯度に現存する地下氷分布の把握と,過去から現在の地下氷分布変遷の解明を試みる。

研究実績の概要

本研究では,火星有人探査の探査候補領域(中緯度域)の地球アナログである,永久凍土南限域のモンゴルに発達する周氷河地形を主な研究対象とし,表層地形の形状から地下氷(深度)分布を正確に推定する方法の構築を試みている。
2023年6~7月に,モンゴル北部(凍土帯)から南部(砂漠帯)に見られる周氷河地形の現地調査を行い,3D地形解析のためのドローンによる空撮,トレンチ掘削による地下構造探査,そして光ルミネッセンス年代測定のための試料採取を行った。その結果,モンゴル北部の連続永久凍土から,南部の不連続および孤立的永久凍土帯に向けて,周氷河地形の形状が変化することが明らかになった。さらにトレンチ掘削による地下構造探査により,表層地形の形状が変化するメカニズムについても明らかにすることが出来、地下氷の消耗に対する表層地形形状の変化を把握することができた。一方で、過去(氷期)に形成されたrelict地形と、塩湖で形成された地形との識別に課題が残った。
そこで2024年度には、塩湖ポリゴン地形が良く発達する、アメリカ南西部のカリフォルニア州とニューメキシコ州での地形調査の実施を計画している。ドローンで空撮した地形から詳細な3次元地形モデルを作成し,画像認識畳み込みニューラルネットワークモデルの改良モデルで深層学習を行い,モンゴルの周氷河地形との識別や分類を試みる予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2023年6~7月に,モンゴル北部(凍土帯)から南部(砂漠帯)に見られる周氷河地形の現地調査を行い,3D地形解析のためのドローンによる空撮,トレンチ掘削による地下構造探査,そして光ルミネッセンス年代測定のための試料採取を行った。その結果,モンゴル北部の連続永久凍土から,南部の不連続および孤立的永久凍土帯に向けて,周氷河地形の形状が変化することが明らかになった。さらにトレンチ掘削による地下構造探査により,表層地形の形状が変化するメカニズムについても明らかにすることが出来、地下氷の消耗に対する表層地形形状の変化を把握することができた。

今後の研究の推進方策

2023年度のモンゴル調査の結果,地下氷の消耗に対する表層地形形状の変化を把握することができた。一方で、過去(氷期)に形成されたrelict地形と、塩湖で形成された地形との識別に課題が残った。
そこで2024年度には、塩湖ポリゴン地形が良く発達する、アメリカ南西部のカリフォルニア州とニューメキシコ州での地形調査の実施を計画している。ドローンで空撮した地形から詳細な3次元地形モデルを作成し,画像認識畳み込みニューラルネットワークモデルの改良モデルで深層学習を行い,モンゴルの周氷河地形との識別や分類を試みる予定である。
さらにモンゴルとアメリカ南西部で採取した試料に対して光ルミネッセンス年代測定や堆積物組成分析を行い,地形の形成過程や形成年代を解明する。

報告書

(1件)
  • 2023 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 2件)

  • [国際共同研究] モンゴル科学アカデミー/モンゴル国立大学(モンゴル)

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 火星着陸探査に向けた取り組み、特に着陸候補地点2024

    • 著者名/発表者名
      長谷川精,野口里奈
    • 学会等名
      第8回重力天体(月火星)着陸探査シンポジウム
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 周氷河地形から推定する火星中緯度の地下氷分布~地球アナログ地形との比較から~2023

    • 著者名/発表者名
      佐古貴紀,長谷川精,Trishit Ruj,小松吾郎
    • 学会等名
      日本堆積学会新潟大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 火星Cryosphereの環境推定に向けた地球アナログサイトの調査2023

    • 著者名/発表者名
      長谷川精
    • 学会等名
      南極古環境談話会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Mars landing missions by Japan: Its strategy and sciences2023

    • 著者名/発表者名
      Yashito Sekine, Tomohiro Usui, Hitoshi Hasegawa, Kanako Seki, Keisuke Fukushi, Kazuhisa Fujita, Kazuhiko Yamada, Yasunori Nagata, Takanao Saiki, Tetsuo Yoshimitsu, Osamu Mori, Atsushi Yamazaki
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合2023年大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] The distribution of periglacial landforms in the northern mid-latitude of Mars2023

    • 著者名/発表者名
      Takaki Sako, Hitoshi Hasegawa, Trishit Ruj, Goro Komatsu
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合2023年大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] Candidate Landing sites proposal for JAXA’s Mars Exploration (Step-1)2023

    • 著者名/発表者名
      Hitoshi Hasegawa, Trishit Ruj, Goro Komatsu, Shohei Aoki
    • 学会等名
      宇宙科学研究所 惑星探査ワークショップ2023
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 火星の表層環境・地下氷分布の推定に向けた地球アナログサイトの調査2023

    • 著者名/発表者名
      長谷川精, 佐古貴紀, Trishit Ruj, 小松吾郎, 庄崎弘基, Niiden Ichinnorov, Davaadorj Davaasuren, Baasansuren Gankhurel, 関根康人, 福士圭介, 小林真輝人, 宮本英昭, 田村亨
    • 学会等名
      日本惑星科学会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書

URL: 

公開日: 2023-04-18   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi