研究課題
基盤研究(B)
海洋には、中規模渦と呼ばれる数100km規模の高気圧性の暖水渦と低気圧性の冷水渦が広く分布している。これらは海洋混合層から亜表層への海水の沈み込みに寄与していることが指摘されてきた。しかしながら、この海水の沈み込みに伴い、どの程度の熱が海洋混合層から亜表層へ取り込まれるかという問題は、観測機会の制約や数値モデルの空間分解能の不充分さのために、まだ検討されはじめたばかりである。本研究では、近年運用が開始されたばかりの中規模渦を表現する海洋再解析データセットと高精度な海面熱フラックスデータを利用することで、大気から海洋への熱の取り込みにおいて中規模渦が果たす役割を検証する。