研究課題/領域番号 |
23K26035
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補助金の研究課題番号 |
23H01340 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
高橋 勉 長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (20216732)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2026年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2024年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2023年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
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キーワード | 塗布 / ナノレオメトリー / トライボロジー / 降伏応力流体 / レオメトリー / ナノインデンテーション試験 / 粒子分散系流体 / 分散系流体 / ナノ |
研究開始時の研究の概要 |
降伏応力やチクソトロピー性を有する高濃度分散系流体であるクリームやペーストの塗布・コーティングにおける複雑な特性,たとえば壁面すべりの発生の有無や塗布膜の平滑性,塗布抵抗,などを支配する諸特性を評価する測定・評価技術の創成を目指す.この実現に向けて(1)レオメータによるトライボロジー測定法の構築,(2)塗布膜形成過程および成形された塗布膜の評価,(3)ナノ・インデンテーション試験による微視的な粒子結合力の評価の3つの講項目について実験的研究を行う.これらの相互的な関係を解明し,塗布の高精度化に必要な物性や無次元数を明らかにする新たな分野「トライボ・ナノレオメトリー」を確立する.
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研究実績の概要 |
塗布やコーティングで用いられるクリームやペーストなど高濃度分散系流体は分散粒子・液滴が構造化し降伏応力を有することから塗布において壁面滑りが発生し,コーティング不良や化粧品の使用感悪化の原因となる.降伏応力を誘起する粒子間の弱い凝集力の評価に対して巨視的な評価手法であるトライボロジーとレオメトリーとともに,超高感度ナノ・インデンテーション試験の3つを組み合わせた評価技術,すなわちトライボ・ナノレオメトリーの理論と測定技術の構築,実験的検証を目指す. 本年度は塗布膜の形成過程を可視化するために使用する小型塗布装置の設計・製作および球状圧子を用いた超高感度ナノ・インデンテーション試験に関する予備試験を行った.小型塗布装置はPCにより塗布の開始・停止および塗布速度などの条件を制御できることを目指し,装置の設計を行った.装置の機械部分は完成し制御プログラムも動作を確認した.ナノ・インデンテーション試験においては試料に球状圧子が接触する状況を詳細に確認し,測定される変移・荷重データとの比較を行うための実験システムを構築した.圧子の接触半径や付着する試料の量を画像処理により評価するプログラムを完成した.また,選択した試料に対してボール・3平板型のフローセルおよび平面型フローセルを用いてトライボロジー試験を行い,ストライベックカーブを得た.この結果はナノインデンテーション試験および塗布特性の観察に向けた試料の選定に用いる予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
トライボロジー特性の評価についてはボール型および平面型のセルを用いた試験を行った.ゲルおよびスラリーについて測定を行い,ストライベックカーブを得た.これにより使用する試料の基礎的なまさつ特性を予定通り取得できた.塗布膜形成過程の観察・評価に関しては塗布装置の設計および製作を予定通り行った.装置の機械部分はほぼ完成し,制御プログラムも初期バージョンとしては完成し,動作確認を行っている.インデンテーション試験については本格的な試験を開始する前の予備段階として,球状圧子をゲルやクリームに適用した際の押し込み半径および付着した試料の形状・量を画像から判別するためのハードウェアとソフトウェアの開発を行った.これらは初期の予定に対して前倒しで実施出来た成果である.
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今後の研究の推進方策 |
インデンテーション試験については試験結果をより定量的に評価するために粒径およびその分布が精密に制御された球状粒子分散系流体の特性試験を行う.分散媒や粒子の表面状態による凝集特性の変化がインデンテーション試験結果に及ぼす効果を明らかににする.この結果とトライボロジー測定の結果の相関を検討する.これらにより特性が明確にされた試料を持ちて塗布を行い,塗布過程および乾燥過程の特徴を観察し,塗布に及ぼす微視的構造の影響を定量的に明らかにする.
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