研究課題/領域番号 |
23K26045
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補助金の研究課題番号 |
23H01350 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
湯上 浩雄 東北大学, 工学研究科, 教授 (60192803)
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研究分担者 |
清水 信 東北大学, 工学研究科, 准教授 (60706836)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2025年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2024年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
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キーワード | メタン改質 / 熱輻射 / プラズモン誘起電荷分離 / メタサーフェス / 微小共振器 |
研究開始時の研究の概要 |
メタンからの水素生成プロセスにおける大きな課題は代表的なメタン改質法である水蒸気改質やドライリフォーミングが大きな吸熱反応であるため高温反応プロセスが必要な点であり、反応プロセスの低温化は重要である。これに対し我々はメタン分子の振動準位に相当する波長において、波長選択的な熱輻射による照射加熱によって熱力学的平衡を超える改質反応促進効果が得られることを報告している。しかし、その詳細については未解明な部分があった。本研究では微小共振器構造内で生じる熱輻射定在波により誘起される局在強電場に由来するプラズモン誘起電荷分離に基づく反応促進メカニズムの可能性を検証し、メタン改質反応の高効率化を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究はメタンを水素源として利用したC1化学による化成品生産基盤確立によるCO2原料利用化学プロセスの早急な構築を目指し、現状800℃~1000℃の高温反応プロセスが必要なメタンからの水素生成において、プロセス低温化を実現し得る反応促進技術に関するものである。これに対し我々はメタン分子の振動準位に相当する波長おいて、波長と同程度の微小共振器構造を有するエミッタを用い波長選択的に熱ふく射を照射することで熱力学的平衡を超える改質反応促進効果をこれまでに報告している。しかし、ガスをエミッタへ接触させた場合にはさらに反応促進効果が大きくなるなど、その詳細については未解明な部分があった。本研究では微小共振器構造内で生じる熱ふく射定在波により誘起される局在強電場によって生じるプラズモン誘起電荷分離に基づく反応促進メカニズムの可能性を検証し、高効率且つクリーンなメタン改質反応プロセス構築を目指す。 今年度はプラズモン誘起電荷移動に関するパラメータを制御可能な微小共振器構造を有するエミッタを新たに作製し、エミッタを加熱することで生じる熱誘起電場局在効果によって改質反応に差が生じることを明らかにした。具体的には共振器構造の違いによる電場局在状態および反応界面状態の差によって副反応を含めた熱化学反応効率に変化が生じ、その結果、反応ガス組成比率および反応量に大きく影響することが明らかになった。 今後は各反応におけるプラズモン誘起電荷移動による反応促進効果を明らかにするため、赤外レーザーを用いた実験系を構築し、詳しいメカニズム解明と共に熱光化学反応に基づく反応促進方法の探索を進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究ではプラズモン誘起電荷移動に基づくと考えられるメタン改質反応促進メカニズムを実験によって明らかにすることを目的とする。また反応促進のための熱ふく射定在波による局在強電場の誘起が可能な微小共振器構造の概念設計を行い、プラズモン誘起電荷移動に基づく反応促進効果を実験的に示すことを目指している。 今年度はプラズモン誘起電荷移動に関するパラメータを制御可能な微小共振器構造を有するエミッタを新たに作製し、共振器構造の違いによる電場局在状態および反応界面状態の差によって副反応を含めた熱化学反応効率に変化が生じ、その結果、反応ガス組成比率および反応量に大きく影響することが明らかにしており、最終目標の一部を既に達成できたことから研究は当初予定した通り順調に進展していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は各反応におけるプラズモン誘起電荷移動による反応促進効果を明らかにするため、赤外レーザーを用いた実験系を構築し、詳しいメカニズム解明と共に熱光化学反応に基づく反応促進方法の探索を進めていく予定である。 また、近赤外光照射の有無によるメタン改質反応促進効果についても評価を行う。その際、近赤外光照射による反応環境温度場の変化ができるだけ生じないよう、バンドパスフィルタ等で照射波長域は制限し、それでも反応環境温度場に影響が生じる場合はロックインアンプとチョッパー等を組み合わせた周期的光照射環境において光照射による反応促進効果を評価する予定である。
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