研究課題/領域番号 |
23K26080
|
補助金の研究課題番号 |
23H01385 (2023)
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
鷲野 壮平 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究員 (30850937)
|
研究分担者 |
山口 大貴 鹿屋体育大学, スポーツ・武道実践科学系, 講師 (40936613)
成田 健造 鹿屋体育大学, スポーツ・武道実践科学系, 講師 (70836999)
村井 昭彦 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究チーム長 (90637274)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
配分額 *注記 |
19,370千円 (直接経費: 14,900千円、間接経費: 4,470千円)
2025年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 13,000千円 (直接経費: 10,000千円、間接経費: 3,000千円)
|
キーワード | サイクリック運動 / トレーニングシステム / エネルギー消費量 / コーチング / 運動解析 / 酸素摂取量 / 水泳 / 自転車 / ランニング / エネルギー消費効率 / 運動学習 / 持久運動 / バイオメカニクス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、運動強度―エネルギー消費量関係の傾きをエネルギー消費効率に関わる運動スキルと定義し、①各運動種目におけるエネルギー消費効率に関わる運動学的特徴量の抽出、②選手・コーチとの共創に基づく運動学習システムの構築、③運動学習システムを用いたエネルギー消費効率に対する介入効果の検証に取り組む。
|
研究実績の概要 |
本研究は、基本的持久運動の「水泳、自転車、ランニング」を対象に、エネルギー消費効率の高い運動スキル獲得法の開発を目的としている。それを実現するために、運動強度とエネルギー消費量関係の傾きをエネルギー消費効率に関わる運動スキルと定義し、「①各運動種目におけるエネルギー消費効率に関わる運動学的特徴量の抽出」、「②選手・コーチとの共創に基づく運動学習システムの構築」、「③運動学習システムを用いたエネルギー消費効率に対する介入効果の検証」に取り組む計画を立てた。 初年度は、各運動様式の計測環境整備および自転車運動を対象に、呼吸代謝計測装置と光学式および映像式モーションキャプチャシステムを用いて、負荷漸増運動中の酸素摂取量と運動データの同時計測を実施した。それと併行して、次年度以降に実施するリアルタイムに運動介入を行うための運動学習システムの基盤を構築した。運動学習システムの構築には、モーションキャプチャシステムによって計測された運動データとアナログデータをUnity上にストリーミングする仕組みを利用した。運動データやアナログデータをリアルタイムに解析し、任意のパラメータを視覚や聴覚フィードバックできるように構築した。システムの検証を兼ねて、自転車運動中の前輪と後輪の荷重バランスをリアルタイムにフィードバックし、3段階の目標値に合うようにペダリング動作を変容させられるかについて、運動介入実験を実施した。その結果、実験に参加した選手すべてが、前輪と後輪の荷重バランスを各目標値に合うようにペダリング動作を変容させられたことを確認したとともに、その実験結果をトレーニング科学会大会で発表した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度は、実験計画の「①各運動種目におけるエネルギー消費効率に関わる運動学的特徴量の抽出」を進めるために、酸素摂取量と運動データの同時計測を、水泳、自転車、ランニングを対象に実施する予定を立てていた。それと並行して、2024年度に実施予定の「②選手・コーチとの共創に基づく運動学習システム」の構築に向けて、運動学習システムの基盤を構築する予定を立てていた。 自転車運動については、自転車競技選手18名と非自転車競技選手8名を対象に本実験を実施することができた。一方、水泳については、流水プールにおいて酸素摂取量のパイロット計測を実施したものの、運動計測に関しては他の運動様式よりも計測が困難であり、計測環境整備に想定より時間を要したことから2023年度中に本実験の実施には至らなかった。また、ランニングについてはパイロット実験を実施したものの、実験協力者のリクルートの関係から2023年度中に本実験の実施には至らなかった。運動学習システムについては、予定通り基盤を構築でき、エネルギー消費効率に関わる運動スキルが同定された後に、スムーズに運動介入実験に進むことができる状況にある。
|
今後の研究の推進方策 |
水泳の運動計測については、負荷漸増運動中の運動計測環境の整備を2024年度の前半に、本実験を2024年度の後半に取り組む予定である。また、ランニングの運動計測については、実験協力者の目途が立ち、2024年度の前半に本実験を実施する予定である。また、並行して2023年度に計測した自転車運動データを解析し、エネルギー消費効率に関わる運動学的特徴量の抽出を行う予定である。2024年度は、抽出された運動学的特徴量(パラメータ)を変容させるために、選手・コーチとともに共創しながら運動学習システムを実装することが計画の主であるため、2024年度中に水泳とランニングにおける酸素摂取量と運動データの同時計測を実施し、「①各運動種目におけるエネルギー消費効率に関わる運動学的特徴量の抽出」ができれば研究計画の遅れを十分に取り戻せる。
|