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自由エネルギーに基づく鉄芯材料のマルチフィジクス構成方程式と磁界解析への応用

研究課題

研究課題/領域番号 23K26095
補助金の研究課題番号 23H01400 (2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2023)
応募区分一般
審査区分 小区分21010:電力工学関連
研究機関京都大学

研究代表者

松尾 哲司  京都大学, 工学研究科, 教授 (20238976)

研究分担者 藤原 耕二  同志社大学, 理工学部, 教授 (20190093)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
19,500千円 (直接経費: 15,000千円、間接経費: 4,500千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 15,340千円 (直接経費: 11,800千円、間接経費: 3,540千円)
キーワード電気機器学 / 鉄芯材料 / 機械的応力 / 構成方程式 / 自由エネルギー
研究開始時の研究の概要

電気機器の有限要素磁界解析に実装が容易な形での鉄芯材料マルチフィジクス構成方程式の導出を目指し,電気抵抗率の応力依存性のモデル化,および,自由エネルギーの概念に基づく磁気-機械的応力に関する関係式の導出を行う。抵抗率の応力依存性については,応力付加単板磁気試験器を用いた電磁鋼板の多方向磁気計測,および,磁区モデルによる磁束偏りや表面磁極などの理論的評価の組合せによりモデル構築を行う。磁気-機械的応力に関する構成方程式については,磁歪測定機構を付加した応力付加単板磁気試験器による磁化/磁歪同時測定結果を用いて,自由エネルギーの概念に基づく関係式の導出を行う。

研究実績の概要

後述のように,応力付加型単板磁気試験器の納入が遅かったため,京大ではR5年度は,電気抵抗率の磁束密度Bに対する依存性 ρ = ρ(B) の理論的な導出法を中心に検討した。計測された渦電流損のB振幅依存性から関数ρ(B)を算出するための積分方程式を導出し,積分方程式の解析解を見出すとともに,解析解を用いてρ(B)を算出する計算コードの開発を行った。応力付加型単板磁気試験器による,無方向性電磁鋼板の各方向磁気計測を開始し,渦電流損の応力依存性,磁束密度依存性,周波数依存性,励磁角度依存性のデータ取得を開始し,それぞれの依存性の存在を確認している。引張り方向・圧縮方向ともに100MPaまでの応力を印加しての計測が可能である。また,計測結果から,前述の関数ρ(B)を算出し,ρ(B)が応力および励磁方向に依存することを確認している。他方,圧電フィルムを用いた応力付加機構を有するベクトル単板磁気試験器において,磁歪計測を含む応力依存磁気計測手法の再検討を行った。その結果,応力方向と励磁方向が異なる磁気計測において,信頼性の高い計測結果を得た。その磁気計測結果に対しても,前述の抵抗率の関数ρ(B)を算出し,抵抗率の応力および磁束密度依存性のデータ蓄積を進めている。同志社大においては,応力付加型単板磁気試験器による磁気計測の際に,歪ゲージにより磁歪を同時計測する機構を付加する装置構成に取り組むとともに,磁歪計測の信頼性向上に取り組み,磁気特性と磁歪を同時計測する準備が進んでいる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

応力付加型単板磁気試験器の京大への納入が年度末近くになったため、応力印加時の磁気測定が遅れている。他方で同志社大における磁気計測準備は予定通り進んでおり、また、抵抗率に関する理論的検討についても成果があったので、全般的には大きな遅れにはなっていない。

今後の研究の推進方策

(1) 応力依存多方向磁気計測 磁区モデルに用いる異方性ピンニング磁界を与えるために,電磁鋼板の圧延/直角方向以外にも多方向の磁気計測を行う。また,抵抗率ρの応力依存性のモデル化用データを得るため応力依存交流磁気計測を行う。上記計測のため,応力付加型単板磁気試験器をR5年度予算により京大にて購入し,応力依存磁気計測システムを構築済みである
(2) 抵抗率モデル化 交流損失の評価のため,電気抵抗率の磁束密度Bの振幅および応力σに対する依存性 ρ = ρ(B, σ) をモデル化する。R5年度には,計測結果からρ = ρ(B, σ)の関数を算出する手法を開発済みである。
(3) 応力依存磁化/磁歪同時計測 同志社大では応力付加磁気計測装置を構成済であり,それに,磁気-機械的応力に関する構成方程式の導出のため,歪(磁歪)計測に可能な機構を追加する。R5年度に予備検討を終え,R6年度予算にて歪計測機構を付加し,計測を開始する。
(4) 応力/歪を考慮した構成方程式の導出 前項(3)の計測結果を用いて,応力/歪を考慮した構成方程式を導出する。変位量として磁化ベクトルおよび歪テンソルをとり,それらの駆動力として,磁界ベクトル および応力テンソルをとり,自由エネルギーを算出することにより,マルチフィジクス的な構成方程式を導出する。あるいは,応力テンソルを独立変数として,別の自由エネルギーを算出して構成方程式を導出する。

報告書

(1件)
  • 2023 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] パワーエレクトロニクスのためのマイクロ/ マクロ磁気学2024

    • 著者名/発表者名
      松尾哲司
    • 学会等名
      令和6年電気学会全国大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] Magnetoelastic Interaction Modeling of Polycrystalline Magnetic Materials2023

    • 著者名/発表者名
      Tetsuji Matsuo
    • 学会等名
      第47回日本磁気学会学術講演会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書

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公開日: 2023-04-18   更新日: 2024-12-25  

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