研究課題/領域番号 |
23K26118
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補助金の研究課題番号 |
23H01423 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
香川 晃徳 大阪大学, ヒューマン・メタバース疾患研究拠点, 特任准教授(常勤) (70533701)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2025年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2024年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
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キーワード | 動的核偏極 / NMR / ESR / 核磁気共鳴 / 電子スピン共鳴 / 高感度化 |
研究開始時の研究の概要 |
極低温で行う動的核偏極(DNP : Dynamic Nuclear Polarization)法は、これまで困難であった人体内でのリアルタイム代謝測定や微量なポーラス材料の表面の構造解析など幅広い分野で応用されている。本研究では、g値の大きな電子スピンを持ったナノ粒子をDNPによる高感度化に利用する新たな手法を用いて、DNPの汎用性、利便性の高度化を目指す。それらの実現に向けて、実験装置開発、サンプルの作製法についての研究、偏極移動のメカニズムの解析を行うことで、その基盤技術を確立する。
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研究実績の概要 |
極低温で行う動的核偏極(DNP : Dynamic Nuclear Polarization)法は、電子スピンを利用して核スピンの向きを揃えることで、液体NMRやMRIの感度を飛躍的に向上できる。本研究では、g値の大きな電子スピンを持った粒子をDNPによる高感度化に利用することで、DNPの汎用性、利便性の高度化を実現する。 今年度は、ヘリウム循環によるサンプル冷却が可能な実験系を構築した。DNPに用いるマイクロ波のサンプルへの照射効率を向上させるために、球型のオーバーサイズ共振器を作製した。従来の円筒型と比較すると約1.5倍の核スピン偏極が得られた。またNMR用プローブのコイルホルダーをアルミナ製にすることによって、水素、フッ素、炭素などのバックグラウンド信号を除去することで、極低温下での偏極率評価が行えるDNP実験系を構築した。 フッ化カルシウムにツリウム原子をドープした単結晶を作製し、アニール処理によってツリウムをDNPに用いることができる3価に変化させた。単結晶サンプルの場合、1.7K下においてDNPによって38%のフッ素スピン偏極が得られた。また粒子化サンプル(20-75um)を用いた場合、電子スピン共鳴のスペクトルが広がることによって、DNP効率が低下したものの約14%のフッ素スピン偏極を得ることに成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
極低温でDNPが行える実験系を構築し、超高感度化された10%を超える核スピン偏極を得ることに成功した。
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今後の研究の推進方策 |
今年度に引き続き、装置、手法開発とサンプル作製を行い、本研究を推進する。 装置、手法開発では、マイクロ波掃引系を開発し、より高いDNPによる偏極移動効率を評価する。また二重共振回路を導入し、異なる核スピン間での偏極移動を目指す。極低温用冷凍器のDNP実験が可能時間を延ばせる実験条件を探索する。サンプル作製については、NMR応用へ行うために必要な粒子の微細化を行い、そのサンプルを用いてDNP偏極実験を行う。
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