研究課題/領域番号 |
23K26178
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補助金の研究課題番号 |
23H01484 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22010:土木材料、施工および建設マネジメント関連
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研究機関 | 高知工科大学 |
研究代表者 |
大内 雅博 高知工科大学, システム工学群, 教授 (80301125)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2025年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2024年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2023年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
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キーワード | 自己充填コンクリート / 炭酸水 / 粘性向上 / 自己充填性能の維持 / 炭酸カルシウム / 高濃度炭酸水 / 自己充填性能の経時安定性 / 軟度 / 粘度 / 高性能AE減水剤と炭酸ガスの混合 / 炭酸水練混ぜ |
研究開始時の研究の概要 |
市販品よりも数倍の高濃度炭酸水(「極高濃度炭酸水」)を調製して水セメント比0.45のモルタルを練混ぜ,水セメント比0.35モルタルと同等の粘着力を付与する。併せて,練上り10分後から180分後までのモルタルフロー値(軟度)を,フレッシュコンクリートの自己充填性能付与のための最適値250±10mmに維持する。
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研究実績の概要 |
本研究の鍵となる高濃度炭酸水の濃度は、新たに購入した、体積膨張方式(Anton Pear製CarboQC)にてより測定した。最大20g/Lの濃度まで測定可能な唯一の装置である。これにより、これまでの1桁低い濃度までしか測定できなかった装置による濃度とは大きく異なる結果を得ることが出来た。本研究の推進に大きな助けとなった。 炭酸水の調製方法も新たに考案した。自製炭酸水は,上水道水をペットボトルに入れ,1日間冷蔵庫で冷やしたものに液化ボンベから4,6,または9気圧で加圧注入して100回振とうして調製した。それぞれを練混ぜ水として用いたフレッシュモルタルの相対フロー面積比Gmと相対ロート速度比Rmの経時変化を求めた。市販品よりも高濃度の炭酸水を用いたものは経時安定性が高いことをが確認しできた 高濃度炭酸水練混ぜによる軟度と粘度の経時変化抑制メカニズム解明を意図して,減水剤または増粘剤を予め二酸化炭素で加圧振とうしたものを添加して用いてモルタルを練混ぜた。減水剤のみを加圧振とうしたもの,または増粘剤のみを加圧振とうしたものを水道水練りし,どちらも加圧振とうしていない混和剤を添加した水道水練りのものと比較した。その結果,減水剤を二酸化炭素で加圧振とうしたものを添加用いしたもののみで経時変化が抑制された。 軟度と粘度の経時変化抑制には,減水剤と二酸化炭素と間の作用が関係している可能性が得られたため,その効果をさらに高めることを意図して,予め二酸化炭素で加圧振とうした減水剤を添加し,「9気圧+再加圧」炭酸水を用いて練混ぜを行った。その結果,1時間後までGmの顕著な増加が見られたが,練上がり10分後から3時間後までの変化は,予め加圧した減水剤を添加したものよりも小さくなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当年度の目標である、二酸化炭素との反応を効率化させる練り混ぜ手順を構築することが出来たため。特に、水よりも粘度の高い高性能AE減水剤と炭酸ガスをあらかじめ高圧下で混合する方法を考案したことにより、実用化を含めて今後の試料調製が効率的かつ効果的になることが見込まれる。
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今後の研究の推進方策 |
効率的かつ効果的な炭酸水練混ぜ(減水剤との混合を含む)手順を得たことから、それを活用した、フレッシュコンクリートの自己充填性能の時間経過に対する維持効果を検証する。
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