研究課題
基盤研究(B)
長期供用中の切土では,表層から内部に風化が進み,表層崩壊といった変状が顕在化している。このような古い切土の維持・管理の合理化には,地盤材料の風化機構とその破壊特性への影響の正確な評価が必要である。本研究では,室内試験と解析により地盤材料の風化機構を解明し,それに基づいて風化の影響を考慮した地盤材料の強度モデルを開発する。さらに,これに基づいて「地盤材料の風化過程と切土法面の力学的安定性の変化を予測する」統合的なシステムを実現する。開発したシステムを用いて供用期間が50年を超える切土の長期供用過程での不安定化現象をシミュレートし,予防保全の合理化に向けて対策すべき切土法面の特徴を明示する。