研究課題
基盤研究(B)
結露やカビの発生しない快適な建物をつくるためには、室内の湿度をシミュレーション計算により評価することが有効である。十分な精度の計算には、壁の物性値と熱水分移動の理論式が適切でなくてはならないが、手間が大きいこともあり物性値の整備は十分でなく、それゆえに計算の精度検証も進んでいない。本研究では、建築環境工学分野でのこれまでの研究成果に立脚しつつ、材料試験の専門家や化学工学分野の研究者と連携し、規格化されている測定法の検証・ナノレベルでの材料観察・解析モデルの検討を通じて、高効率・高精度な湿気物性値測定の方法を開発すること、現状の理論式を点検し不十分なところがあれば修正することを目的とする。