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VR空間での注視・歩行実験にもとづく確率的行動モデリングによる視覚場デザイン

研究課題

研究課題/領域番号 23K26273
補助金の研究課題番号 23H01579 (2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2023)
応募区分一般
審査区分 小区分23030:建築計画および都市計画関連
研究機関東京大学

研究代表者

本間 健太郎  東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (90633371)

研究分担者 山田 悟史  立命館大学, 理工学部, 准教授 (00551524)
安田 渓  京都大学, 工学研究科, 助教 (70874345)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
18,850千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 4,350千円)
2025年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2024年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
キーワードVR / 注視 / 視覚情報 / Isovist / コンピューテーショナルデザイン / アイトラッキング
研究開始時の研究の概要

都市や建築における視覚情報の研究は、被験者の注視点を追跡するなどの実空間実験によるものと、可視範囲をコンピュータ上で計算するなどのシミュレーションによるものに概ね大別され、その間にギャップがあった。本研究では、VR(Virtual Reality)空間での歩行・注視実験を通じて、これら二つのアプローチを連携させる。そして確率的な注視モデルを開発し、これを用いて、例えば「シークエンシャルな空間」「非対称な視覚体験を生む境界」「開放感とプライバシーを両立する開口部」などの視覚的評価を行うとともに、それら評価を高めるための最適化デザインを行なう。

研究実績の概要

当初の計画に沿って、VR(仮想現実)空間での被験者実験および、コンピュータ上のシミュレーションの両面から、都市や建築における視覚情報について研究を進めた。
VR実験については、(1)注視パターンの観察と理論化、(2)開口部と視点の相対位置が開放感とプライバシー感に与える影響の分析、(3)視線中心に対する水平角と仰俯角に応じた認識率と認識速度の減衰度の特定、(4)スキャニングによってデジタル化した空間の解像度とその印象の関係性の把握などを行った。これらは、知覚心理学上の新たな知見をVR実験によって導出した研究であるといえる。とくに、(2)の研究は開放性とプライバシー性を両立させる開口部の設計に役立ち、(3)の研究はシミュレーションにおける非現実的な均等視仮定を緩和する成果をもたらした。
シミュレーションについては、(5)大きさを持つ視対象が部分的に見える状況の分析、(6)ルーバーや京町家の格子などの境界面が生む非対称な可視性の再現、(7)屋内から開口部越しに見える眺望を設計時に詳細に記述するツールの開発、(8)視線ベクトル法を用いた経路上の景観変化を記述するツールの開発などを行なった。これらの研究は、Isovistに代表される従来の可視性分析を多様な方法で拡張し、より精緻な分析を可能にした。とくに(5)と(6)の研究は、VRによる被験者実験と組み合わせることでモデルパラメータを特定しており、シミュレーション実験とVR実験の連携を示す例となっている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当該年度の計画であった、VR空間での被験者実験およびコンピュータ上のシミュレーションの両面について、十分な成果を挙げることができた。また、翌年度の計画に含まれていた両者の連携についても部分的に前倒して実施でき、全体的に順調に進捗しているといえる。

今後の研究の推進方策

当初の計画に沿って、現在進めているVR空間での注視実験およびコンピュータ上のシミュレーションをさらに推進しつつ、両者のアプローチの連携を深め、確率的な注視モデルを開発する。そしてこのモデルを用いて、例えば「シークエンシャルな空間」「非対称な視覚体験を生む境界」「開放感とプライバシーを両立する開口部」などの視覚的評価を行うとともに、それら評価を高めるための最適化デザインを行う計画である。

報告書

(1件)
  • 2023 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 他者との見合いを考慮した小休憩時の滞留位置・視線方向選択モデル2023

    • 著者名/発表者名
      YAMADA Shotaro、HONMA Kentaro
    • 雑誌名

      日本建築学会計画系論文集

      巻: 88 号: 810 ページ: 2283-2292

    • DOI

      10.3130/aija.88.2283

    • ISSN
      1340-4210, 1881-8161
    • 年月日
      2023-08-01
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 開口部と視点の相対位置が開放感に与える影響 ―VRを用いた基礎的検証―2023

    • 著者名/発表者名
      松井研人, 本間健太郎, 今井公太郎
    • 雑誌名

      日本建築学会第46回情報・システム・利用・技術シンポジウム論文集

      巻: -

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] 3D Isovistを用いた街路空間の分析と比較-可視領域特性の非類似度を算出する分析ツールの開発2023

    • 著者名/発表者名
      渡辺大介, 本間健太郎, 今井 公太郎
    • 雑誌名

      日本建築学会第46回情報・システム・利用・技術シンポジウム論文集

      巻: -

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] 視野角によって異なる視認速度の把握2023

    • 著者名/発表者名
      本城真輝, 山田悟史
    • 雑誌名

      日本建築学会第46回情報・システム・利用・技術シンポジウム論文集

      巻: -

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] VR空間における解像度と空間認知の関係性2023

    • 著者名/発表者名
      KIM Joonyoung, 山田悟史
    • 雑誌名

      日本建築学会第46回情報・システム・利用・技術シンポジウム論文集

      巻: -

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] 潜在的眺望 ―空間内から窓を通してみえる眺望領域の記述手法―2023

    • 著者名/発表者名
      安田渓, 和田大輝, 三浦研
    • 雑誌名

      日本建築学会第46回情報・システム・利用・技術シンポジウム論文集

      巻: -

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] 剛体可視性分析 ―isovistを拡張した格子による見えかくれの記述―2023

    • 著者名/発表者名
      丸山悠斗, 安田渓, 三浦研
    • 雑誌名

      日本建築学会第46回情報・システム・利用・技術シンポジウム論文集

      巻: -

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 建築空間の可視性分析 isovistから眺望まで2024

    • 著者名/発表者名
      安田渓
    • 学会等名
      建築情報学会Meetup 関西
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 招待講演

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公開日: 2023-04-18   更新日: 2024-12-25  

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