研究課題/領域番号 |
23K26295
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補助金の研究課題番号 |
23H01601 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
北村 圭一 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (20402547)
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研究分担者 |
佐宗 章弘 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (40215752)
Andrea Sansica 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 航空技術部門, 研究開発員 (80867797)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
19,110千円 (直接経費: 14,700千円、間接経費: 4,410千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2023年度: 12,220千円 (直接経費: 9,400千円、間接経費: 2,820千円)
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キーワード | 数値流体力学 / 衝撃波 / CFD |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では従来のMUSCLの枠組みから脱却し,セル内物理量分布を急峻な「双曲関数」で与える新MUSCL-THINC法により,衝撃波や接触面など不連続面をシャープに捉える.THINC法は混相流界面用に提案されたものであるが,微弱衝撃波の拡散抑制にも有効である事が予備計算から分かっている.これを様々な速度域や流体に発展させ,効率的な空間2次精度形式でありながら,計算コスト3~5倍の5次精度手法を超える解像度を実現する.
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研究実績の概要 |
本研究ではMUSCLの枠組みから脱却し,セル内物理量分布を急峻な「双曲関数」で与える新MUSCL-THINC法により,衝撃波や接触面など不連続面をシャープに捉える.THINC法は混相流界面用に提案されたものであるが,微弱衝撃波の拡散抑制にも有効である事が予備計算から分かっている.これを様々な速度域や流体に発展させ,効率的な空間2次精度形式でありながら,計算コスト3~5倍の5次精度手法を超える解像度を実現する.具体的には, ①まず旧MUSCL-THINCをベースに,THINCをより有効活用する『新MUSCL-THINC』を確立する. ②次にこれらの混相流,MHD,超臨界流体など種々の流体における有効性を示す. ③最後に実用的な問題として3次元非定常遷音速バフェットを取り扱う.遷音速バフェットは航空機翼面にて衝撃波が振動する複雑な非定常流体現象であり,精密な予測・再現が困難である.よって最先端のCFD技術と高性能の計算機資源が必要とされる課題であり,ここに新MUSCL-THINCで世界のトップに躍り出る事が最終目標である.
初年度である2023年度には,これらの内①を実施できた.具体的には,旧MUSCL-THINCには1) 定常問題における解の収束性,および2) 強い衝撃波における数値振動という課題がある事を発見し,これらを克服した.更に,従来法では拡散してしまっていた微弱衝撃波に対しては,新旧MUSCL-THINC共にそのシャープな捕獲に有効である事を実証した.②は部分的に着手した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の核となる新手法である新MUSCL-THINC法(略称:T-MUSCL)を提案し,学会発表およびジャーナル論文発表を行なう事ができた.また数値計算の検証用の実験装置を構築した.
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今後の研究の推進方策 |
今後は提案手法をJAXAコードFaSTARに組み込み,より実際的な複雑流れに適用する.また検証実験を本格的に実施する.更に,完全気体以外の流体への拡張も行う.
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