研究課題/領域番号 |
23K26358
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補助金の研究課題番号 |
23H01664 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
橋新 剛 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 准教授 (20336184)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2025年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2024年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
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キーワード | 硫化ガス検知 / モニタリング / データ解析 / IoT通信 / 危険予測 / 硫化ガス / AI解析 |
研究開始時の研究の概要 |
硫化ガス検知システムによる火山性地震危険予測は活火山保有国の世界共通の重要な社会課題であり、人命を守るための防災研究から、5~10年の時間軸で長期的かつ慎重に取り組む必要がある。 本研究のさらなる加速とサービス開発に向けては、設置環境の検討や環境整備など研究の各フェーズにおいて、最先端の関連技術開発および技術保有するベンチャーや企業とのオープンイノベーションで最先端のセンサ技術やデータネットワーク技術の活用を試み、効率良いデータ管理環境の構築を実現し、より確度の高い予兆の把握に貢献できるデータ解析を適時組み込むことを前提とする。
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研究実績の概要 |
温湿度センサ、大気中の浮遊粒子を除去できるフィルター、硫化ガスに応答するセンサを備えた試作機を作製した。試作機の構成は、センサ制御板、通信回路基板、吸排気用FANとガスセンサ、温湿度センサ、SORACOMのIoT用SIMカードを搭載した。通信には3G/LTE網経由でSORACOMプラットフォーム(ガス検知データの蓄積と簡易可視化)を用いた。当該プラットフォームではガスセンサと温湿度センサの情報をトレンドグラフとして表示できる。加えて、生データのダウンロードにはVENEBASE社のデータサーバーを用い、CSV形式でダウンロードできるシステムを構築した。国内外のどこからでも試作機でのガス検知データを確認できる環境を整備した。試験的に、試作機を熊本大学工学部1号館屋上に設置し、温湿度とガス検知挙動をモニタリングした。データの周囲環境の温度と湿度の変動によるガスセンサの電気抵抗変化をバックグラウンドとしてノーマライズすることでガスによる有為な電気抵抗変化を抽出した。次の段階である阿蘇火山博物館の屋上に試作機を設置することはできていない。阿蘇火山博物館との協議の結果、台風によって試作機が屋上から飛ばされることを防ぐ仕組みが必要であるが、現時点で目処が立っていない。したがって、気象庁が設置している光学式センサによる粒子を二酸化硫黄として検出している検知結果と本研究の硫化ガスセンサの検知結果を照合し、火山性ガスの発生との相関を調査できていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
阿蘇火山博物館の屋上に試作機を設置することはできていない。阿蘇火山博物館との協議の結果、台風によって試作機が屋上から飛ばされることを防ぐ仕組みが必要であるが、現時点で目処が立っていない。R6年度は温泉地を含め、硫化ガスを検知できる場所も設置候補とする。
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今後の研究の推進方策 |
阿蘇火山博物館との協議の結果、台風によって試作機が屋上から飛ばされることを防ぐ仕組みが必要であるが、現時点で目処が立っていない。熊本大学工学部1号館屋上の試作機を硫化ガス発生源となる場所(温泉地含む)に設置することで、試作機の有用性を検討予定である。それまでの間、工学部1号館屋上に設置の試作機でのモニタリングは継続し、データの周囲環境の温度と湿度の変動によるガスセンサの電気抵抗変化をバックグラウンドとしてノーマライズする仕組みの再現性を確認する。
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